閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
FiscoNews

【注目トピックス 日本株】リケンNPR Research Memo(4):2025年3月期は上方修正予想を上回る増収増益で着地

*11:04JST リケンNPR Research Memo(4):2025年3月期は上方修正予想を上回る増収増益で着地
■業績動向

1. 2025年3月期の連結業績概要
リケンNPR<6209>の2025年3月期の連結業績は、売上高が170,340百万円、営業利益が11,807百万円、経常利益が14,678百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が8,756百万円だった。なお、決算短信上では売上高は前期比22.9%増収、営業利益は同34.7%増益、経常利益は同26.2%増益、親会社株主に帰属する当期純利益は同66.7%減益だが、企業結合会計上、NPRが被取得企業になることから、前期の決算短信の業績にはNPRの上期(2023年4月〜9月)分が含まれていない。このため、同社資料に基づいて前期の両社の12ヶ月分の業績を反映した合算値(単位:億円)との比較で見ると、売上高は同1%増収、営業利益は同11%増益、経常利益は同7%増益、親会社株主に帰属する当期純利益は同69%減益(前期計上の負ののれん発生益192億円を除くと87億円で同1%増益)となり、実質的に増収増益だった。平均為替レートは1米ドル=151円、1ユーロ=164円(前期は1米ドル=140円、1ユーロ=152円)だった。

また、各利益は、上方修正予想(2025年2月14日付で各利益を上方修正、売上高171,000円、営業利益11,500百万円、経常利益14,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8,500百万円)も上回った。日系自動車メーカーの生産台数減少などで自動車関連部品の販売数量が低調だったが、為替が想定よりも円安で推移したほか、売価転嫁や経営統合シナジー効果を含む合理化、シンワバネスの新規連結効果などにより、労務費を中心とするコスト増加を吸収した。

営業利益の前期(両社の12ヶ月分合算値)比12億円増加の要因別増減分析は、販売減少で13億円減少、為替影響で10億円増加、売価転嫁で5億円増加、原材料・エネルギー価格影響で2億円減少、労務費増加で7億円減少、減価償却費・研究開発費増加で2億円減少、合理化効果で18億円増加、その他で5億円増加だった。なお、営業外では持分法による投資利益が805百万円増加(前期の1,465百万円に対して2,270百万円を計上)、為替差損益が997百万円悪化(前期の為替差益348百万円に対して為替差損649百万円を計上)した。特別利益では前期計上の負ののれん発生益19,182百万円が剥落した。

2. セグメント別・地域別の動向
セグメント別(セグメント間取引調整前)に見ると、自動車・産業機械部品事業は売上高が127,778百万円で営業利益が9,050百万円、配管・建設機材事業は売上高が18,676百万円で営業利益が1,197百万円、その他は売上高が26,278百万円で営業利益が2,056百万円だった。自動車・産業機械部品事業は日系自動車メーカーの生産台数減少で自動車関連部品の販売数量が低調だったが、為替円安や売価転嫁、合理化効果などが寄与した。配管・建設機材事業は国内の建設需要が堅調に推移した。その他はシンワバネスの新規連結が寄与したほか、熱エンジニアリング事業、EMC事業が順調だった。地域別売上高は日本が前期(両社の12ヶ月分合算値)比2%増の854億円、中国が同7%減の97億円、その他アジアが同1%減の283億円、米国が同横ばいの202億円、欧州が同4%増の142億円、その他が同2%増の125億円だった。日本はシンワバネスの新規連結などが寄与した。中国、その他アジアは日系自動車メーカーの生産台数減少が影響した。米国、欧州は円安などが寄与した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

<HN>

fisco

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。