電車の中で、何してる?(イメージ)
総務省「令和6年版 情報通信白書」によれば、スマートフォンの世帯保有率は2023年時点で90.6%。今やスマホが多くの人の生活に欠かせないアイテムであることは言うまでもなく、電車内では、立っている人も座っている人も、乗客の多くが手に持ったスマホの画面を見ている光景が“当たり前”になった。
しかしそういった習慣に違和感をおぼえるという声も根強い。お笑いコンビ・サンドイッチマンの伊達みきおは、先日出演したラジオ番組内で、久しぶりに通勤ラッシュの山手線に乗ったら全員スマホを見ていたというエピソードを、「びっくり。異様な光景だね」と驚きとともに明かした。伊達は「全員取り憑かれてるかのようにスマホ見てる」と表現し、Xには〈これわたしも思ってた〉〈何見てるんだろう?〉など、共感が相次いだ。
さて、電車内で乗客全員がスマホを見ているのは“異様な光景”なのか、“当たり前”なのか。また、電車内でスマホを見ている人たちは、一体何をしているのか──。
電車の中は「課題を済ませる場所」、簡単なレポートも
神奈川県の自宅から片道2時間弱ほどかけて都内の大学に通うAさん(20代女性)は、「電車の中でスマホを見ない日はない」という。
「3本の路線を乗り継ぐのですが、電車に乗っている時間だけで最寄り駅からだと60分+30分+10分という感じなんです。長時間になる電車内での時間は有効活用したいので、私にとって電車は勉強や課題をする場所。電子書籍を読んだり、調べ物をしたりできるし、簡単なレポートならスマホを使って終わらせるようにしています」
長い通学時間が苦痛でないかといえば、Aさんは「むしろ作業に集中できる」とポジティブに捉えている。
「家だと誘惑が多いけど、電車は作業に集中できます。逆に言えば本や雑誌を読むのは電車に乗る時だけなので、出かけない日が続くと一気に何も読まなくなります」(Aさん)