*13:08JST グリムス Research Memo(8):2025年3月期に配当性向の目安を40%に引き上げ、大幅増配を実施
■株主還元策
グリムス<3150>は、2022年4月から東証プライム市場に移行している。多くの機関投資家の投資対象となるのにふさわしい時価総額(流動性)、より高いガバナンス水準を備え投資家との建設的な対話の実践、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上への積極的な取り組みなどの、東証が定めた上場基準を十分にクリアしていることが評価されたものだ。
株主還元策としては配当を実施している。そして、事業基盤を強化し企業価値を高めるため内部留保を充実させること、会社業績の動向に応じて株主へ成果を配分すること、これらを総合的に勘案したうえで安定的に株主に利益還元することを利益配分に関する基本方針としている。また、同社グループでは、投資単位当たりの金額を引き下げ同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的として、株式分割を実施している。2021年3月期においては2020年9月1日付で1株に付き2株の割合で株式分割を実施した。さらに、2018年3月期からは中間配当を実施し、以降も継続している。
2025年3月期は、期初には中間配当20.0円、期末配当37.0円、合計57.0円(前期比10.0円増)への増配を計画していたが、好決算及び潤沢な現預金を背景に、通期の配当性向を従来の目安であった30%から40%に大きく引き上げた。その結果、中間配当20.0円、期末配当59.0円、合計79.0円(同32.0円増)へと9期連続となる大幅増配を実施した。2026年3月期も、中間配当25.0円、期末配当60.0円、合計85.0円(同6.0円増)の10期連続増配を計画する。配当性向は40.4%で、直近のデータである2025年3月期のプライム市場上場企業平均の34.65%を大きく上回り、同社グループは株主還元にも十分に配慮していると評価できる。同社は持続的に業績拡大することを目指しており、今後も毎期増配となることが期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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