4日目にして大の里のタオルは品切れ状態が発生
客席から売店への距離
4日目に大の里が王鵬に敗れた時は、客席から座布団が舞うなど昔ながらの相撲観戦の光景が見られたが、この男性は「一歩会場から通路に出ると相撲のオールドファンには違和感がある」とも話した。
「アリーナグルメとして、1階と2階の広い通路には飲食店が12店舗あるが、アジアン屋台や欧風スタンド、タコス、ハンバーガー、ピザ、クレープなど。一部和食もあるが、若者向けの飲食店が多い印象です。おまけにすべてがキャッシュレスで現金が使えず、端末やスマホを使って注文してクレジットカードや電子マネーなどで支払う。年輩の人は戸惑っていました」
導線も勝手が違ってくるようだ。冒頭「親方売店すも~る」や「ちゃんこ売店」がある1階のサブアリーナまでは場所によっては館内の通路を5分ほど歩かなければならない。2階から1階への移動は1か所(2基)しかないエレベーターか階段を使うしかない。相撲は溜席やマス席が設けられているが、一般的には1階のアリーナに観客が降りることがないためエスカレーターの設置がないのだ。
「スポーツイベントや音楽ライブを開催するためのアリーナで、基本的に若者が対象なんでしょうね。地下鉄の駅の改札口からかなり歩くし、館内もかなり広くて、どこに行くにも遠い。溜席にたどりつくまでに汗だくになった」(前出の男性)
客席から遠くなった売店でグッズが飛ぶように売れる大の里の人気は凄まじいということでもあるだろう。IGアリーナで新たな歴史を刻み始めた名古屋場所。来年以降、オールドファンの声が何らかのかたちで反映される部分もあるのだろうが、その頃には大の里は最強横綱として君臨しているのだろうか。
驚異のスピードで出世した大の里は、「収入」も大きく伸ばしている。関連記事『《大相撲「給金番付」大公開》幕内全力士の年収概算一覧 収入激増の横綱・大の里よりも「持ち給金」が多い力士がいる理由』では、「土俵に埋まるカネ」について詳細解説している。