閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

新型も売れ行き好調、軽トールワゴンの主役として「ダイハツ・ムーヴ」が支持され続ける理由 歴史を積み重ねてきた“7世代目”の進化

NAエンジンのスタイルは端正で落ち着きのあるデザイン。カスタム系のギラギラとした雰囲気はなくなったが、このさりげなさが軽自動車ユーザーには好評だという

NAエンジンのスタイルは端正で落ち着きのあるデザイン。カスタム系のギラギラとした雰囲気はなくなったが、このさりげなさが軽自動車ユーザーには好評だという

普通である事の“心地良さ”をたっぷりと味わえる

 軽トールワゴンを牽引し、一時代を築いたムーヴも今回が7世代目。この歴史の中で積み重ねてきた、軽自動車ユーザーの要求を新型は見事に捉えています。トールワゴンとしてのサイズ的な制約をしっかりと守った上で、いくつかの魅力的な個性を搭載しています。

 もっとも特徴的で7代目の最大の売りがリアドアに「両側スライドドア」をライバルに先駆けて標準で備えたという点。スライドドアは乗り降りが楽で荷物の積み下ろしもしやすいということは、すでにスーパーハイトワゴンが証明してくれています。軽自動車市場では新車販売の実に6割がスライドドア付きになっているそうですから、当然ながらハイトワゴンに採用しても違和感を抱くユーザーも少ないわけです。「スーパーハイトまでの高さは要らないが、スライドドアの利便性は欲しい」というユーザーにはしっかりと刺さるはずです。

 次に今回の新型ムーヴでは、従来モデルでは用意していた「ムーヴカスタム」というモデルを廃止しました。メッキパーツを多用したり、押し出し感の強いフロントマスクを与えて、いわゆる「オラオラ系」などと呼ばれるモデルとして人気を得ていた仕様をなくしたのです。ダイハツの調べによると、最近の動向では、こうしたカスタム系モデルは販売台数が減ってきているそうです。ダイハツにとってもこうしたワンシルエット化することで生産効率も向上しますし、その分、価格を抑えることもできると思います。一方、そうした個性を求める一定数のユーザーにはディーラーオプションなどで対応していくとのこと。

 そうした装備面での魅力を確認したところで走り出してみます。最新プラットフォーム「DNGA」を採用したことで、乗り味がさらに良くなっています。ボディの高剛性と軽量化を両立し、路面の繋ぎ目によるショックなども非常に上手く、いなしてくれるのです。専用設計により、乗り心地と操縦安定性が向上していますから、コーナリングも実に安定していて、なんとも心地いい走りを実現してくれます。

 660cc直列3気筒エンジンはNA(自然吸気)とターボエンジンのラインナップが用意されています。個人的にはNAエンジンの「なんとも穏やでごくごく普通の反応」の方が好みです。この「普通に心地よく乗れる」という点が実は軽自動車やコンパクトカーにこそ必要なパフォーマンスだと思うのですが、その思いをしっかりと受け止めてくれていました。もちろんターボ車には新開発のD?CVT(パワースプリット技術)が採用されていた、レスポンス良く、力強くてスムーズな加速と高速走行時のゆとり、さらには燃費効率の良さを実現していますから、不満はありません。

 1時間ほど走ると、もちろん高級ではないものの作り込みの良さを感じる室内で、ゆったりと満足感に浸っているのです。いつも軽自動車に乗ると、そのレベルの高さを実感するのですが、この7代目ムーヴはさりげなさの中で「十分過ぎるほどの完成度」を見せてくれたのです。

コンパクトな車にふさわしいインテリアは加飾を抑えたさりげなさによって、落ち着きを感じさせてくれる

コンパクトな車にふさわしいインテリアは加飾を抑えたさりげなさによって、落ち着きを感じさせてくれる

しっかりとしたフロントシートは大きく体を確実に心地よく支えてくれる

しっかりとしたフロントシートは大きく体を確実に心地よく支えてくれる

4人乗車でもしっかりとスペースを確保しているラゲッジルーム
関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。