室内温度が上昇傾向にある昨今は「常温保存」に注意(イメージ)
温度管理の難しい家庭での保存は「冷蔵庫」で
ただし、昨今その「外気温」の常識が変わりつつあるなか、たとえば家を不在にしていて、エアコンをつけない室内の温度が例年より上がり、30度を大きく超えているケースが出てくるのではないか。
担当者は、家庭での保存については「冷蔵庫での保存」を推奨する。
「卵の品質を保つためには、0度以上でなるべく低い温度で保管することが奨励されています。冷蔵すれば品質を保つことができるため、ご家庭では冷蔵庫に入れていただくことをお願いしています」
家庭での冷蔵庫保存が推奨される理由は、ごくまれに存在する「サルモネラ属菌」の存在だという。
「卵の保存は“温度差”が敵となるため、流通時には、冷蔵庫で低温に冷やすようなことはしていません。温度差ができて卵の表面に結露するようなことがあると、微生物が殻から侵入して卵を腐敗させるためです。
一方で、保存方法とは関係なく、ごくまれにサルモネラという微生物が卵の中に存在することがあります。サルモネラは卵黄膜の強度と関係していて、ゆるくなると増殖して食中毒を起こす可能性が高まります。そしてその強度は温度と密接な関係があり、25度を超えると急激に強度が落ちて、サルモネラが増える可能性が高まります。ですので、常にご家庭では卵は冷蔵庫に保存していただくことが良いと考えます」
一定の室温管理が難しい家庭では、卵は冷蔵庫で保存したほうが安全ということだ。卵の変化は見た目にわからないからこそ、これまで“卵は室内に置きっぱなし”だったという人は気をつけたほうが良さそうだ。