“損小利大”の勝ちパターン
ところが、この営業職への転身が大きな転機となった。
「営業マン時代にいろいろなタイプの個人投資家と接して、勝っている人と負けている人の違いがはっきりと見えてきました。負けている人は、売買の根拠があいまいで、うまくいっている銘柄は早々に手放し、うまくいっていない銘柄をいつまでも持ち続けるから損失が拡大する。
一方、勝っている人は売買の根拠が明確で、うまくいっている銘柄は最大限に伸ばし、うまくいっていない銘柄はさっさと損切りして損失を最小限に抑え、次の投資チャンスを考える。まさに“損小利大”の考え方。負けている人とは全く逆の勝ちパターンが明らかになったんです」
勝ち組投資家の身近で学べる営業マンの特権を生かし、3年半ほど経験を重ねて、2019年に独立を決意。
元手94万円で再び始めた投資は、1年11か月で1646万円と17.5倍に。そこに500万円を追加して、いまや6000万円超になったという。
「そのなかには株価が50倍以上になった銘柄もありました。太陽光パネルメーカーのAbalanceです。ベトナムの太陽光パネル会社を子会社化して営業利益が5倍以上になるなど急激な変化を見せ、それまで250円台だった株価は3年で1万3600円台へと50倍以上になりました」
ヘタレトレーダーからの逆転を果たし、2023年には著書『決算書3分速読から見つける10倍株ときどき50倍株』(KADOKAWA)を上梓。大化け株を見つける投資術を紹介している。
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※週刊ポスト2025年8月29日・9月5日号