先週の日経平均は週間で1557.83円高
投資情報会社・フィスコが、株式市場の8月12日~8月15日の動きを振り返りつつ、8月18日~8月22日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で1557.83円高(+3.73%)の43378.31円で取引を終了。3連休明けから大幅に続伸し、2024年7月11日につけた史上最高値42426.77円を一気に更新した。日経平均の高値更新に伴ってショートカバーも急がれる形となり、その後も上値追いを強める展開になっている。先週はお盆休みシーズンにあたり模様眺めムードも強まるかと見られたが、強い上昇相場の中で売買ボリュームも高水準を維持する形となった。
連休明けは、トランプ大統領が対中関税の一部を90日間延期すると発表し、関税を巡る不透明感が後退したことが好感された。翌日も、米7月消費者物価指数(CPI)が前月比0.2%の上昇と、6月の0.3%上昇から伸びが鈍化したことで、米国の早期利下げ期待が高まる形となり大幅続伸の展開に。短期的な過熱警戒感から、利食い売りに押される場面もあったが、週末は、米生産者物価指数(PPI)上振れに伴う為替市場でのドル高円安進展、寄り付き前に発表された4-6月期国内総生産(GDP)の上振れなどが買い材料視され、前日の下げ幅を一気に埋める格好となっている。4-6月期GDPは前期比年率1.0%増となり、設備投資の上振れを中心にして市場予想の0.4%増を上回っている。
なお、8月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を373億円売り越した一方、先物は2441億円買い越し、合計2068億円の買い越しとなった。2週ぶりの買い越しとなる。一方、株価の上昇局面において、個人投資家は現物を5432億円売り越すなど、合計5972億円の売り越しとなっている。ほか、自己が4403億円、事法が2351億円買い越した。
日経平均はここ2週間で2578円、6.3%の上昇となっており、25日移動平均線との乖離も6%超、13日には2017年5月以来の水準となる155%まで高まった騰落レシオも139%超と依然警戒水準にある。短期的な過熱感や達成感などは拭い切れない状況といえよう。今晩には、トランプ・プーチン会談のほか、米国では輸出入物価、小売売上高などの重要な経済指標の発表も予定されており、これらを受けた米国市場の動向が注視されるものの、仮に波乱なく通過したとしても、何らかの材料をきっかけとした短期的なダウンサイドリスクは大きくなっていると考えておきたい。