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キャリア
突然の勤務地変更に翻弄される人たち

突然の本社移転で一変した会社員生活 都心の創業地からベイエリアに、海外に本社機能移転で自社ビル売却、周辺環境激変で飲み会も消滅…通勤時間だけに留まらぬ苦労

子供は「学校や習い事が変わるのは嫌」

 某メーカーに勤めるNさん(50代/男性)も、本社移転で憂き目にあったひとり。移転に際しては、社内で見苦しい争いが展開されたという。

「うちはもともと東京都千代田区に本社があって、その一帯は◯◯村と呼ばれ、同じ業界の会社が集まる地域です。バブル期の地上げ全盛期でも土地を売らなかったので、移転など1ミリも考えませんでしたが、数年前、埼玉県に新オフィスを作ることが発表されたんです。対外的には“本社の老朽化”や“本社機能の分散”が理由にあげられましたが、実際はオフィスを賃貸に回して不動産収入をあげるのが目的でしょう。

 ただ、全ての部署が埼玉に移るわけではなかったので、移転発表以降の社内はグチャグチャでした。営業部が『クライアントを回るのに埼玉では不便』と主張すれば、総務部は『上層部は都心に残るので我々も……』と、必死にアピール。私が所属するデジタル部門は稼ぎ頭なのに、アピールが弱かったのか、あっさり埼玉行きが決まりました。

 家は賃貸なので、本来なら引っ越したいのですが、子供に『学校や習い事が変わるのはいyア』と泣かれれば、引っ越すわけにはいきません。通勤時間は3倍に伸びました」

 本人は今までと同じがいいと願っても、企業としては個人の意向をすべて斟酌するわけにもいかないのがビジネスというもの。勤務時間が長くなるぐらいなら、まだいいのかもしれないが……。

■前編記事から読む:「転勤はない」はずが…突然の勤務地変更で通勤時間が激増した人たち 「会社譲渡に伴い毎日23区を横断する羽目に」「2度の吸収合併で通勤時間が20分→50分→70分に」

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