【3】M&A
買収する会社と買収される会社では、一見、買収する会社のほうが有利に思えるが、株式投資の世界では反対に考える必要がある。買収される会社はおカネが入ってくるのでプラス、逆に買収する会社は買収資金が出ていくのでマイナス。
【4】配当
これは株を保有する投資家にとってだが、おカネが入ってくるかどうかで判断すると、「増配」「復配」などはプラス、「減配」はマイナス。
【5】自社株
株主還元策として「増配」のほかに「自社株買い」を発表する会社が増えているが、自社株に関する会社側の対策も見分ける必要がある。「自社株買い」(1株当たりの利益が高まり株価上昇につながりやすい)は株価にプラス。「新株予約券付社債発行」「公募増資」(いずれも新株発行で株数が増えて株主価値が希薄化)はマイナス。
「既存株主が市場で株を『売り出し』することもあり、これは市場に流通する株数が増えるので、株は一時的に売られ、一見マイナスに思えます。しかし、株価下落の要因が需給悪化によるものだけで、企業の業績が悪くなったわけではないので、安くなったところは絶好の買い場と見ることもできます。いずれにしろ、その会社におカネが入ってくるか、出ていくのかを基準にすれば、見分けることはそう難しくないはずです」
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