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【日本酒の「酒蔵」を買収する中国資本】なぜ「多少条件が悪くても買いたい」と考えるのか? 日本の酒造免許の特殊性と中国企業の“その先の狙い”

背景には日本酒の酒造免許の特殊性があるという(写真:イメージマート)

背景には日本酒の酒造免許の特殊性があるという(写真:イメージマート)

 中国では日本酒ブームが続いているというが、その裏で日本酒の酒蔵が相次いで中国資本に買収されている。その実態をジャーナリストの西谷格氏がレポートする。【前後編の後編】

経営状態があまりに悪く“買取未遂”のケースも

 滋賀県湖南市の「竹内酒造」は150年の歴史を有する老舗だったが、昨年12月、酒造免許を取り消された。京都新聞の報道によると、11月には「経営者」を名乗る2人の中国人実業家が酒蔵を訪れていたとされているが、いったい何があったのか。

 現地に足を運び取材を進めていると、滋賀県内の老舗酒屋から竹内酒造の元社員を紹介してもらい、その背景を聞くことができた。

「酒蔵の経営が破綻状態となって事業譲渡を模索していましたが、名乗りをあげたのは中国企業だけでした。負債を抱えた酒蔵なんて、もう日本企業は見向きもしてくれないんです」

 中国市場への販売ルートを持つ中国企業であれば、自社の日本酒を中国で高く売れるため、利益を出せる。さらに、中国で日本酒ビジネスを展開する上では、酒蔵を持っていることがステータスにもなる。

「中国企業は多少条件が悪くても買いたいと言ってくれます。それでも、経営状態があまりにひどかったので、今回は買収寸前で話は流れました」(同前)

次のページ:中国企業が日本の酒蔵を求める理由
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