子供向けコンテンツを楽しむ大人も多い(イメージ)
アイドル、アーティスト、アニメ、スポーツ選手など、あらゆるものを対象とした“推し活”が一般化しているなか、親子で推し活を楽しんでいるという人も多いだろう。だが、なかには“子供連れだと得をする”という理由から、子供を親の推し活現場に連れて行くケースもあるようだ。
オタク心も家族サービスも満たせる
たとえば、子供向けのアニメや特撮作品の無料イベントの場合、子供連れの来場者が優先的に利用できる「ファミリーエリア」が設置されることよくある。ただし、そのファミリーエリアを「自分が」利用したいがために、子供をイベントに連れて行く親もいるという。都内に住む会社員のAさん(30代男性)が、自身の経験を話す。
「私はずっと仮面ライダーシリーズのファン。学生の頃からイベントにもよく行っていて、結婚して子供が生まれてからは、小学生の息子を連れて行くことが多いです。子供連れならファミリーエリアを確保できますし、何よりファミリーエリアはステージに近いことが多く、ラッキー。息子には仮面ライダーの“英才教育”をしてきました。家族サービスにもなるし、自分のオタク心を満たすこともできる。メリットしかありません」
また、子供連れだと“ファンサービス”が良くなる傾向がある。とある女性アイドルグループのファン歴10年以上になる主婦・Bさん(30代)は、推しのグループのイベントには必ず娘を連れて行くという。
「私が応援しているグループのファン層は、子供より大人のファンが多い。だから、イベントやコンサートの客席で小さい娘を抱いていると目立つようで、メンバーが気づいて手を振ってくれたり、微笑みかけてくれたりします。
ほかにも、ショッピングモールの特設会場で行われるCDのリリースイベントでは、CDを買ったお客さんをメンバーがお見送りしてくれる“お見送り会”があるんですが、そのときに娘を抱いて参加すると、メンバーはみんな寄ってきてすごく話しかけてくれます。これは正直、小さい子供がいる母親の役得だなと思いますね。娘もだんだん私の推しのグループを好きになってくれていますし、自分だけで推していた時よりも楽しいです」