今週のドル円注目ポイントは?
投資情報会社・フィスコが9月15日~9月19日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米国の雇用情勢悪化で大幅利下げ観測が広がるなか、連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25pt幅の利下げにとどまれば、ドルを買い戻す動きが広がりそうだ。今月5日に発表された米8月雇用統計は非農業部門雇用者数が大幅に減少し、失業率は上昇。また、今年3月までの過去1年間で雇用創出が大きく下方修正され、雇用情勢の悪化はより鮮明になった。9月16-17日に開催されるFOMCで利下げはほぼ確実視されるなか、米8月消費者物価指数は、前回から高止まり。修正幅は0.50%の見方もあるが、メーンシナリオの0.25ptならドル売りは後退しそうだ。
一方、日本銀行は18-19日に金融政策決定会合を開催し、現行の金融政策を維持する公算。ただ、植田日銀総裁が政局の混迷でも利上げは排除しないスタンスを示した場合、引き締め的な政策を見込んだ円買いに振れやすい。ただ、その時期については不透明のため、円売り要因に。日本の財政悪化懸念に伴う円売りも見込まれる。ドル円は引き続き146円台で買戻しが強まるため。下値の堅さが意識される展開となりそうだ。
【米・8月小売売上高】(16日発表予定)
16日発表の米8月小売売上高は前月比+0.3%と、前回の+0.5%を下回る見通し。伸びの鈍化で、国内総生産(GDP)への影響を警戒したドル売りが強まる見通し。
【FOMC】(9月16-17日開催予定)
FRBは16-17日開催のFOMCで0.25ptの利下げに踏み切る公算。0.50%ポイントの大幅利下げが避けられれば、ドル買い要因となろう。