田代尚機のチャイナ・リサーチ

中国経済の回復基調が鮮明、景気過熱への懸念は?

 実質経済成長率ベースの予想では、2017年1-3月期について、多くの市場関係者が2016年10-12月期と比べ穏やかに回復すると予想している。

 1、2月の工業用電力使用量、鉄道公道水路による貨物輸送量、民間投資、輸出入などはいずれも増勢が加速しており、企業利益、財政収入なども伸び率が高まっている。交通銀行の連平チーフエコノミストは、「需給両面の要因から生産は加速、サービス業も発展の勢いが強まっている。最近、経済の好転を示す指標が増えており、今年1-3月期の成長率見通しを引き上げた」などと発言している。

 ただし、今後、景気がさらに過熱することはなさそうだ。

 というのも、3月後半、北京、広州、佛山、中山、東莞、厦門、鎮江、成都、滄州、句容、嘉興、長沙、廊坊や、国家クラスの貧困県である安徽省臨泉県に至るまで、多くの都市で不動産購入制限政策が発動されている。

 その地方で納税していない者に対して不動産購入を制限するなど購入者資格に制限を加えたり、銀行借入の条件を厳しくしたりするといった政策である。たとえば、不動産価格上昇の目立つ北京では1週間の間で複数回の購入制限政策が打ち出されており、オフィス用物件を個人に売ってはならないといった史上最も厳しい政策が打ち出されている。

 2016年における全国固定資産投資に占める全国不動産開発投資の比率は17.2%である。不動産投資が固定資産投資の大きな部分を占めるが、これが過熱することはなさそうだ。

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