“高配当株投資の達人”として知られる億り人・かんち氏
元手が少なくても大きな額を投資できる信用取引。レバレッジを掛けることで儲けは大きくなる反面、保有する資金以上の損失を被るリスクもある。“億り人”と呼ばれる個人投資家たちの多くも、そのリスクに警鐘を鳴らす。ただし、高配当株投資の達人として知られるかんちさんは、今でも信用取引を活用することがあるという――。
資産9億円を誇る元消防士のかんちさん。投資歴40年以上で、長期分散投資によって保有銘柄は600超、得られる配当収入は年2400万円にものぼる。
一方で、その投資遍歴については「少ない給料からコツコツと投資に回し、失敗もたくさんしてきた」と振り返る。証券会社から“借金”して元手の約3倍の資金で売買できる信用取引でも苦い経験をしたこともあるという。
「2008年のリーマンショックでは株価は下がり続け、バブル崩壊後の最安値を更新。3億円あった資産が半減しました。ただ、信用取引で、保有する現金以上に損失が膨らんだら損切りするというマイルールを決めていました。そうすることで現金は失っても保有株のポートフォリオには傷がつかなかった。最悪の状態でも損失を最小限にするマイルールは必要です」(以下、「」内のコメントはかんちさん)
「暴落はチャンス」
では、株高ムードが漂う今の相場にはどう向き合えばいいのか。