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キャリア

《中国だけでなく日本でも増殖中》昼夜逆転の「ネズミ人間」と化す大学生たちのリアル 「バイト以外の時間はずっと無気力」でベッドから抜け出せず、授業にも通えない

大学をサボった日はほぼ一日中ベッドでスマホいじり(写真:イメージマート)

大学をサボった日はほぼ一日中ベッドでスマホいじり(写真:イメージマート)

 昨今、中国の若者のあいだで「ネズミ人間」(中国語:老鼠人)という言葉がSNSを中心に広まっている。「ネズミ人間」とは、かつてから問題視されていた「寝そべり族」の進化系で、「最低限の努力すらできない、しない」「一日中ベッドに横になり、昼夜逆転でネットサーフィンをし、デリバリーの食事で過ごす人」たちのことを指す。

 こうした若者が増加している背景には、中国社会の過度な労働環境や経済の停滞、若者の失業や就職困難など、さまざまな要因があると分析されている。日本ではあまり馴染みのない言葉だが、現役大学生に話を聞くと「日本でもネズミ人間のような人たちは珍しくない」という声が聞こえてきた。

「バイト以外の時間は無気力で大学にも行けない」バ畜学生

 関東の大学に通う男性のAさん(20歳)は、3つのアルバイトを掛け持ちしている、自称「バ畜」だ。これはアルバイトと家畜を掛け合わせたスラングで、プライベートを犠牲にしてアルバイトに多くの時間と労力を費やす人のことを指す。

「奨学金を借りて大学に通っており、また父親が大病を患って家計が逼迫したため、バイトを掛け持ちせざるを得ない状況です。今年からアルバイトを1つ増やして、週6で3つ掛け持ち状態、完全に『バ畜』ですよね。中国のネズミ人間という言葉は、SNSのタグで知りました。ニュースにもなっていて、実際にライブ配信している中国人女性の動画を見ましたが、『これ俺じゃん』という気持ちですね。

 バイト以外の時間は、やる気が起きなくて、無気力。なので大学に行けないんですよ。大学をサボった日はほぼ一日中ベッドにいて、スマホをいじってます。まあ、とにかく元気が出ない。SNS上には同じような同世代が結構いますよ。

 大学の課題も提出できていないので、多分単位もボロボロ。このまま留年すると考えると気分も落ち込み、ますますやる気がなくなります。この状態で就職活動もしなくてはいけないと思うと、何のために大学に学費を払っているのか分からなくなり、つらいです」(Aさん)

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