弐億貯男氏は「10倍株候補」をどう探しているのか
「日経平均株価5万円時代」でかつてない高値圏に沸くなか、投資に挑戦したいと考える人が増える一方、今から買っても“高値掴み”になるのではないかと不安の声も少なくない。そうしたなか、「不安がって『ノーポジ(ション)』にすれば機会損失につながりますし、今後の値下がりリスクも考えると全力で買う『フルポジ(ション)』も避けるべき」と話すのは資産3億円超のサラリーマン投資家・弐億貯男氏だ。この局面で投資家はどう対応するのがよいのか、“億り人”の意見を参考にしたい。
「日経平均が5万円超えとなっている要因は、AI・半導体関連銘柄の株高にあります。これだけ盛り上がっている以上、その大波に乗るのも短期的にはアリだと思います。ただ、すでに相当買われているAI・半導体銘柄で、ここから株価10倍も狙えるような大化けを期待するのはなかなか難しい。そこで、この上昇局面で大化けを望むなら、割安かつ成長株という“二兎”を追う戦略が必要でしょう」(以下、「」内コメントは弐億氏)
具体的に“二兎”を追うにはどうしたらいいか。まず弐億氏がかつて「10倍株(テンバガー)」を手に入れた経緯を学んでおきたい。
「私はかつて、チャーム・ケア・コーポレーション(6062)という近畿地方を中心に介護付き有料老人ホームを展開する銘柄で“10倍株”を達成した経験があります。2012年4月に上場後、PER10倍程度で購入し始め、当時の株価は100円以下。介護付き有料老人ホームという『ストック型ビジネス』を展開しているので、老人ホームを拡大すればするほど売上も利益も伸びると考えたわけです。その後、株価が上がるたびに一部を2017年、2018年と売って、投資開始から7年後の2019年に全株を利益確定した。通算利益は6000万円を超え、元手の10倍以上になりました。
もっとも、4000近くも上場銘柄があるなかで、ひとつひとつの銘柄をそこまで詳細に分析するのは難しい。そこで今回は“テンバガー候補”となり得る2つの条件を数値化してみました」
