個別株投資をしている場合、どう対応すべきか?
こうした相場への対応ですが、まず重要なのは、自分がその銘柄を「なぜ買ったのか」を改めて問うこと。企業のビジネスモデルや、収益改善シナリオに期待して買ったのであれば、日々の株価変動に一喜一憂せず、業績発表や中長期シナリオを「軸」に据えましょう。日経平均株価の上昇に追いついてないからといって気を病む必要はありません。そこと戦う必要はないのです。
次に、ポートフォリオの構成を見直すこと。今のような相場だと、日経平均株価への寄与度が高い個別株に投資をしていれば、大きな利益を取れますが、そこに集中するのはリスクも高まります。
今のようにボラティリティが高い時期は、偏った銘柄に集中投資するよりも、「安定株」または「配当株+成長株」というような組み合わせで“振れ幅”を抑える戦略が精神の安定をもたらします。また、ニュースやイベントが株価を揺さぶる可能性が高い時期には「今週何があるか」を事前にカレンダーでチェックし、ポジションを軽めにしておくという備えも有効でしょう。
相場が荒れているからこそ、「なぜこの銘柄を持っているのか」を自分に問いかけ、その理由を自分の中でビビッドに持つこと。そして、市場全体の大波に飲まれることなく、自分の投資軸を保ち、毅然とした姿勢で過ごしましょう。
今回のまとめ
・日経平均株価が1日で2%以上変動する日が続出する乱高下相場が続いている
・短期の値動きに振り回されず、自分の投資理由と軸を再確認することが重要
・分散投資やイベント前のポジション調整など、リスク管理を忘れずに
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。
個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん
