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大前研一「ビジネス新大陸」の歩き方

【AI&スマホ革命時代】思考プロセスを生成AIに代替してもらう代償は“脳の活動量低下”…AIで代替できない「発想力」「構想力」を鍛えるためのトレーニング方法

ビジネス・ブレークスルー大学大学院の学長も務める、経営コンサルタントの大前研一氏

ビジネス・ブレークスルー大学大学院の学長も務める、経営コンサルタントの大前研一氏

思考訓練を重ねていくことで、脳が“耕される”

 では、「発想力」「構想力」を鍛えるにはどうしたらいいのか? その土台となる思考力を鍛えるためのトレーニングとして推奨したいのが、私が学長を務めるBBT(ビジネス・ブレークスルー)大学大学院で導入している「RTOCS(アールトックス/リアルタイム・オンライン・ケーススタディ)」という学習法だ。これは、「もし私が○○だったら?」と仮定して今後の具体的な打ち手を考えるビジネス思考トレーニングだ。

 このRTOCSによって、毎週毎週、新たな経営者・リーダーの立場に立って考えていく訓練を積み重ねていくことで、いざ自分が会社の経営を任されたり、新たに起業したりした際にも、同じように適切に対応できる“クセ”がつくようになる。さらに、会社の仕事だけをやっている限りは全く知ることがなかったであろう業界や企業、あるいは国や自治体を取り巻く環境や最新事情などを学ぶチャンスにもなる。二重三重に、自分の仕事力や経営力を上げることにつながるわけだ。

 その繰り返しこそが、発想力や構想力を培う貴重な“糧”になっていくのである。

 私自身、現在82歳で、“政府認定”の「後期高齢者」ということになっているが、未だに毎週のRTOCSを続ける中で、無限のアイデアが溢れ出てきている。それは、RTOCSによって脳をカルティベイト(耕す=開発)できているからだと思う。

(大前研一・著『RTOCS 他人の立場に立つ発想術』より一部抜粋して再構成)

【プロフィール】
大前研一(おおまえ・けんいち)/1943年生まれ。マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社長、本社ディレクター等を経て、1994年退社。ビジネス・ブレークスルー(BBT)を創業し、現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長などを務める。新刊『RTOCS 他人の立場に立つ発想術』など著書多数。

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