値動きが悪い中、無理をしてリターンを出そうとしないこと(写真:イメージマート)
為替の値動きから利益を狙うFX(外国為替証拠金取引)は平日ほぼ24時間トレードできる。ただし、いつでも取引できるからといって、常に稼げるわけではない。FXで億り人になり、専業トレーダーとして活躍する加藤ムネヒサ氏は、「トレードの本質は、値動きの良い時期にしっかりとトレードし、値動きの悪い時期はトレードを避けること」と考える。加藤氏はどういったルールのもとトレードに臨んでいるのか。
“3年でFIREを目指す”想定で、加藤氏のトレードノウハウを紹介する『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA)より一部抜粋・再構成して、「長期でFXを続けていくための秘訣」を紹介する【全5回の第4回】。
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ここから話すことは、FXという長期戦を勝ち抜く上で、とても大切ですので、定期的に振り返りましょう。
結論としてお伝えしたいのが、「相場には値動きの良い時期、悪い時期がある」ということ。これは、FX経験者のほとんどの方がすでに知っているとおり、相場にはトレンド相場、ノントレンド相場があるのです。
本書でお伝えしていくゴールデン手法に関しては、トレンド初動=追随期を狙う「トレンドフォロー手法」となるので、トレンドのある相場環境で、リターンが出やすくなります。反対に、ボラティリティ(値動き)がないなど、ノントレンドの相場環境では、リターンを出しづらくなっています。
このように、相場には、値動きが良い時期と悪い時期があるので、それに合わせる形で手法の成績は変化していきます。
例えば、農業や漁業の収穫(獲)量が、“季節や天候次第”で毎月変わることは、皆さんお分かりいただけるでしょう。FXも、これと全く同じ。FXも相場次第で、毎月、収益にはムラが発生するのです。毎月のリターンが綺麗にピッタリ揃うことはあり得ないわけです。
相場が良い月は、普通の月に比べて、4倍や5倍の利益になったりしますし、反対に、値動きが悪い月は、どんなに正しいトレードをしても、利益がゼロになったり、ややマイナスになったりすることも有り得ます。それくらい、FXの月ごとの成績は大きく変わりやすいことを、あらかじめ知っておくことが大切です。
それを知らずに、毎月のリターンを、まるで“会社のお給料”のように、綺麗にぴったり揃えようとすると、“相場に合っていないトレードをする”ことになりますよね。
値動きが悪い中、無理をしてリターンを出そうとすると、変なポジションを持つ→損切位置をズラす→大きな含み損をなんとかしようとナンピンする→どうしようもなくなり、イチかバチかの高ロットで勝負→当然負けて、取り返しのつかない大損に……というような悪循環に入っていきます。
