年末までに損切りをすると節税になるケースもある
日経平均株価が大きく上昇した2025年だが、個別株を保有していて評価損を抱えたままの人もいるだろう。年末を迎えるなか、そういった銘柄は年内に損切りするか、そのまま年をまたぐのかを決めておいたほうがよい。それは損切りで節税につながることもあるからだ。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第169回は、「損益通算や繰越控除」について。
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2025年は日経平均株価が5万円を達成するなど、全体的に市場環境がよかったため、投資で損をしている人は少ないかもしれません。とはいえ、個別株であれば評価損を抱えたままの人もいるでしょう。年内に損切りするか、そのまま年をまたぐのか、意思を持って決めたいところです。
損切りを節税に使う
証券口座を開くたび、マイナスの数字に凹んでしまう人は、年内に損切りすることをおすすめします。新年度から新たな気分で向き合うためにも、今年の損は今年のうちにけりをつけたいものです。
もちろん損切りするのはつらいですが、悪いことばかりではありません。今年、利益が出ている株式や投資信託があれば、その利益と損切り分の損失は損益通算されます。たとえば、A株で100万円の評価益があり、B株で50万円の評価損があるとします。年内にどちらも売却してしまえば、100万円の利益と50万円の損失が通算され、50万円分の利益に対する税額になります。
もちろん、すでに利益確定していてもかまいません。1年を通して確定された利益と損失は通算して計算されるため、利益がある人は、損失分を売却することで節税できるのです。
こういった損益通算は、同じ証券口座内で「源泉徴収あり」を選んでいれば、自動的に行われています。ただし、複数の証券口座で、利益と損失がそれぞれ出ている場合は、確定申告が必要です。
