バンコクで「チャン」ビールを飲む、坊主頭の中川淳一郎氏
「安く滞在できる国」が好きだっただけなのか
ネットニュース編集者の中川淳一郎氏(52)は、これまで20回以上タイを訪れ、「タイ好き」を公言してきたが、物価の安さが「好き」に影響していた面を否定しない。
「物価の安さと、人々の“力を抜いて生きている感じ”に触れるのが好きなんですよね。あくせくしがちな日本とは違う空気感が心地よい。とはいっても、近年の物価上昇と円安には本当に仰天します。行く度にバーツが値上がりしているので、『この間行った時に10万円分両替しておけば良かった!』と後悔ばかりしています」(中川氏)
中川氏は、近年日本の寒い冬から逃げるべく、2月から数週間バンコクに滞在するのがお決まり。今年もその予定だったが、「ラオスに行き先を変えるかもしれない」と言う。いわく「ラオスは、15年前のタイの物価水準だから」で、なにやら「タイが好き」という公言が揺らいできたが、安くないタイであっても「好きだ」と言えるのか。中川氏は「そう聞かれると、そこまで好きではなかったのかもしれません」と苦笑する。
「タイが高くなったらラオスに行き先を変える、と考える私は、結局、安い国が好きなだけなのかもしれません……。何しろ、1990年代~2000年代前半は日本円が強かったのと、日本経済がまだ本格的に低迷する前だったため、海外旅行に行きやすかった。そういえば、あの頃はアメリカにもよく行っていました。
逆に考えると、今日本に来ている外国人たちも、日本が好きというよりは、“安い国”が好きなだけという人も一定数いるのではないでしょうか。もちろん、それがきっかけで好きになってくれたらいい話なのですが」
円安&物価高で、旅行に対する価値観を見つめ直さざるを得ない人たちは、案外少なくないのかもしれない。
