損害となるのは具体的には、治療費、通院費、治療期間中働けなかった期間の休業損害、精神的苦痛による慰謝料などです。後遺症が残ればさらに膨らみます。これらは自動車交通事故の場合と同様です。
このうち休業損害は、運送業の申告所得が基準となります。その際、ご主人が実質的な生活費を事業上の経費として控除していれば、申告所得に生活費を加算して年間収入を計算し、休業期間日数分を算出することになります。申告していない場合には、事故前の年間の売上金額から経費を控除して所得を推計することになると思います。こうした資料がまったくない場合は、同年代の平均賃金を参考に算定するとよいでしょう。
慰謝料は、治療期間・入通院日数などで決まります。日本弁護士連合会の交通事故相談センターで相談すると妥当な算定が期待できます。また同センターに加害者との示談交渉の斡旋を依頼することもできますが、加害者が応じない場合、賠償を受けるためには裁判や調停で請求するしかありません。
この事故は道交法違反だけでなく、過失運転致傷罪にも該当する刑事事件です。加害者がゴネて誠意を見せない場合、警察に事情を説明し、厳罰処分を求めてもよいでしょう。もし事故時点で警察へ通報していなければ、いまからでも事故届を出して捜査を要請することもできます。
なお、加害者が自家用自動車保険などで個人賠償責任補償特約を付けていれば、ご主人への賠償金の支払い原資に使える場合があります。加害者に確認を促してもよいでしょう。
※女性セブン2026年2月5日号