なごちょう氏は銘柄選びで何をチェックしているのか(写真:イメージマート)
50万円を元手に株式資産2億円超を築いた兼業投資家・名古屋の長期投資家(なごちょう)氏は、長年の投資経験で多くの失敗から「優良銘柄を見つけるための5つのルール」を得たという。今回はそのうちの「利益率が高い銘柄を買う」ルールと「配当利回りが高い銘柄を選ぶ」ルールを紹介。同氏はどのような基準で「利益率が高い」「配当利回りが高い」と判断しているのか。
「優良銘柄を見つけるための5つのルール」など、なごちょう氏が自身の投資手法と全保有株を公開した新刊『2億稼げる なごちょう式 低リスク超分散株投資』(高橋書店)より一部抜粋・再構成して紹介する。
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企業には「粗利益」「営業利益」「経常利益」「税引き前純利益」「純利益」と主に5つの利益があります。私が重視しているのは本業の儲けを表す「営業利益」です。
営業利益と売上高営業利益率は以下のように計算します。
名古屋の長期投資家・著『2億稼げる なごちょう式 低リスク超分散投資』(高橋書店)より
私のなかでは、営業利益率は10%以上を基準に考えています。ただ、1年だけ高いこともあるので、個人的には「3期以上連続して10%を超えている会社」を利益率が高い会社と認識しています。特に土地や製造設備が必要な製造業で10%を超えている企業は、何らかの優位性がある企業が多いです。
どうして利益率が高いのかも重要です。決算説明資料や補足説明資料のほか、企業のHP で会社の特徴や強み、歴史、有価証券報告書の【事業の概況】と【事業のリスク】を読んで把握します。
わかりにくい場合は、新卒採用サイトで会社の説明と先輩社員の仕事内容を見たり、企業に電話したりして聞くこともあります。
たとえば、ユー・エス・エスは、中古車オークション運営の最大手です。いくつかの同業者がありますが、ユー・エス・エスは40%超と圧倒的なシェアを持ち、業績推移を見ても、驚異の利益率です。
営業キャッシュフロー(本業で得た現金)が豊富で、あまったキャッシュで同業を買収しています。自社株買いもほぼ毎期行い、配当も上場以来ずっと増配しています。毎期増配してくれるので、投資元本を配当だけで回収できました。
名古屋の長期投資家・著『2億稼げる なごちょう式 低リスク超分散投資』(高橋書店)より
業績がよく、割安なのに「不人気」の理由とは
財務内容が良く、利益率が高く、売上が伸びているにもかかわらず、PERやPBRが低く株価が割安な銘柄は、多くの場合、次のような不人気の「理由」があります。
【売上、財務内容、利益率が良くても割安になりやすい銘柄】
・過去に不祥事を起こした企業
・人気のない業種(パチンコ、マンションデベロッパーなど)
・シクリカル銘柄など業績の変動が大きい業種
・東証ではなく地方の取引所の単独上場
・時価総額が小さくて流動性が低い
など
バリュー株投資では、割安銘柄のなかで魅力的だと感じるものを買います。しかし買った後も、株価がまったく動かなかったり、相場全体が下がるときだけつられてその銘柄も下がったりすることが非常に多いです。1年、2年と株価が上がらない銘柄を持ち続けるのはなかなかの苦行です。
しかし、そんな銘柄でも売上と業績を伸ばして増配し、配当利回りが大きくなれば、定期預金のような感覚で保有できるので、値上がりしなくても満足できます。私は配当利回り3%以上の銘柄のなかから買うようにしています(25年6月現在)。


