「女性から男性にチョコを渡す」という風習に変化の兆し(写真:イメージマート)
バレンタインデーはかつて、大切な誰かにチョコレートを渡す日だったが、最近は「自分へのご褒美」として、高級なチョコレートを自分用に買う傾向も見られるという。株式会社インテージが1月30日に発表した調査結果によると、今年は「渡す予定なし」という女性が42.8%と、大きく増えているという(対前年で4ポイント増)。物価高でチョコレート価格が値上がりしている影響も指摘されるが、私たちは今の時代、バレンタインデーとどう向き合うべきなのか。「女性が男性にチョコを渡すという風習に、ずっと違和感を覚えていた」という、ネットニュース編集者・中川淳一郎氏(52)が考察する。
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1980年代~90年代後半、大いに盛り上がったバレンタインデーですが、毎度モヤモヤするイベントでした。小中学校ではモテ男がチョコレートをもらっては「ヒューヒュー」とはやし立てられ、そのモテ男にチョコをあげた地味目の女子は「アンタごときがなんで○○君にチョコをあげるのさ」なんて言われてしまう。男子は義理チョコも含めもらったチョコの数を競い、マウンティングをする。母親からもらったチョコすら「1」とカウントする健気な男子もいました。
私は高校時代をアメリカで過ごしたのですが、「女性が好きな男性にチョコレートを渡す」という習慣はなかったです。本来の主旨である「性別関係なく大切な人に何かを渡す」という日でした。そんな経験を経て日本に戻ってきた1992年、クリスマスイブに男女が共に過ごし、その後はバレンタインデーに愛を確かめ合う、といった空気感が醸成されていた。
トレンディードラマも全盛期で、当時の日本は「恋愛至上主義」となり、私を含めた非モテ男は12月に入ると「さっさと2月15日になれ!」なんてことを男同士、安居酒屋で愚痴り合っていたのです。
この頃もまだチョコの数を競い合うような空気感はあったのですが、当時のフェミニストはこれを問題視しなかったのですかね? 何しろ、「女性が男性にチョコレートを渡す日」という習慣なのですから。
