総合型選抜ではどのような点が見られているのか?(イメージ)
大学入学者の半分以上が推薦入試を経由して入学する時代になっている。その中で女子は男子よりも推薦入試を選ぶ割合が高いという。その背景は何なのだろうか。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』が話題のノンフィクションライター・杉浦由美子氏がレポートする。【全3回の第3回。第1回から読む】
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総合型選抜で重要視される「志望理由書」
3回にわたって「なぜ、推薦入試では女子が有利か」について考察している。第1回では女子の方が学校の成績がいいことに言及した。第2回では総合型選抜で女子が強い背景を解説した。今回は、総合型選抜でどこを見るのかについて言及していこう。
推薦入試といっても様々なものがある。指定校推薦では評定平均値が最重要である。評定平均値が足りなくて、希望する大学の指定校推薦がとれない場合、総合型選抜を受験する生徒も多い。
つまり総合型選抜は、指定校推薦ほど高い評定平均値が求められるわけではない。では、その代わりどこを見るのか。
難関私大に関しては、志望理由書や課題レポートをしっかり書くことが重要になる。
志望理由書には「大学でこの研究テーマを追求したいです」ということを書く。たとえば、ある女子生徒は法学部で少年法について学びたいと思った。同じ罪を犯しても年齢によって扱いが違うことに違和感を持ち、それについて大学で学びたいと思った。志望理由書を書くために、まず、高校生向けの法律入門書1冊、それから、大学の1年生向けの法学の入門書2冊、刑法の入門書、少年法の本の合計5冊を熟読し、論文や判例を探して読んだ。それらをもとに志望理由書を書き上げた。面接では法学部の教授から「よく勉強したね」といわれ、英検2級で難関大学の総合型選抜に合格した。周囲からは「英検2級でよく受かったね」といわれた。
つまり、文献を読む読解力とそれを基に論理的な文章を書く能力が重視される。そうなってくると、現代文が得意で、文献を読むことができる学生が強くなるのだ。
中堅の女子校の学生も総合型選抜で結果を出しているが、それは中堅校であろうと女子校は現代文と英語に関してはレベルが高い教育を施しているからだ。中学時代から現代文の授業の一環で、本を読ませていくし、英語の指導のレベルは高い。理系や社会科学の授業は男子校や共学の方がレベルが高いとしても、現代文と英語は女子校はしっかりと鍛えあげる傾向がある。
たとえば、聖心女子や日本女子大付属は総合型選抜の強豪校になっている。なぜなら、名門女子大の付属では、一般選抜対策に力を入れるというより、大学入学後に学ぶための教育を重視している。そのため、国語での読解力、英語力に重点を置き、難関の進学校レベルの授業をする。聖心は「日本でもっとも難しい英語のテキスト」と言われる、プログレスの教科書を使用する。
