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葬祭のプロが考える「これからの葬儀」
「良い葬儀社」選びはなぜ難しいのか

「良い葬儀社」選びはなぜ難しいのか? 「近所」「評判」「営業年数」「印象」が決め手になりにくい理由を1級葬祭ディレクターが解説 葬儀業界ならではの特有の問題

良い葬儀を行うには良い葬儀社選びが大切な理由

 死亡者数の増加に伴い、10年ほど前から雑誌や週刊誌などでお葬式の特集が組まれることが多くなってきました。

 しかし、最も重要な情報であるはずの葬儀社の選び方については、ほとんど触れられることがありません。たまに語られても、今回のように「使えない」方法がほとんどです。
 
 とはいえ良い葬儀が行えるかどうかは、良い葬儀社を選べるかどうかにかかっています。喪主は、精神的に不安定な状態で、葬儀の知識もほとんどない状態で判断を求められます。そのような状況ではサポートしてくれる葬儀社が優秀でないと、なかなか良い葬儀は行えません。逆に言うと、葬儀社が優秀であれば、葬儀は無事に終わります。

営業年数が長いからといって優秀だとは限らない

 なぜ、葬儀社の選び方が語られないのでしょうか。

 それは、葬儀社自身が「正しい葬儀社の選び方」を発信することに消極的なためです。背景には、長い期間“待ち”の姿勢で経営が成り立ってきたという業界事情があります。積極的に情報発信をする習慣がなく、他社にはないアピールポイントを言語化する機会も少なかったのです。そうした業界事情を背景に、いかにももっともらしく見えながら、実際には「役に立たない」方法が、はびこっているのです。

 Aさんの葬儀社の選び方について、少し補足しておきましょう。

 まず近所の葬儀社に依頼をするということは、間違いではありません。土地勘があって、地元の式場や火葬場のルールにくわしいのであれば安心です。とはいえ近年は大手葬儀社の出店も増え、地域によっては葬儀社の選択肢が多くなっています。近所という条件だけでは、Aさんのように絞り切れないこともあります。

 また長年営業を続けているというアピールポイントは、確かに一理あります。しかし消費者の知識不足もあって、かつての葬儀業界は適切な競争原理がなかなか働きませんでした。サービス水準の高くない葬儀社でも、営業できた時代が長く続いたのです。営業年数が長いからといって、その葬儀社が優秀だとは限りません。

 さらに印象が良いという点ですが、近年大手葬儀社を中心に、効率化のため分業制が定着しつつあります。その結果、顧客の囲い込みのために社内でもとりわけ印象のいいスタッフが、事前相談を担うことが多々あります。そのためどの葬儀社もそこそこ印象は良いのです。「印象」は大事ですが、評価基準とするにはかなり主観的であることは否めません。

 というわけで実際に葬儀社選びを始めてみると、迷ってしまう人が多いのです。では、どうやって葬儀社を選べば良いのか? 後編でくわしく解説いたします。

▼▼▼後編記事▼▼▼
【つづきを読む→】“良い葬儀社”を選ぶもっとも簡単で実践しやすい方法

【プロフィール】
赤城啓昭(あかぎ・ひろあき):1級葬祭ディレクター。葬儀業界歴約30年。運営する「考える葬儀屋さんのブログ」は月間45万PVを達成し、ライブドアブログ OF THE YEARを受賞。近著に「子供に迷惑をかけないお葬式の教科書」。テレビ、新聞、雑誌、YouTubeなどでも葬儀現場の正しい情報をわかりやすく発信中。
ブログ:https://kangaerusougiyasan.com/
YouTube:https://www.youtube.com/@kangaerusougiyasan

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