*11:06JST 日産東HD Research Memo(6):新型車増と新店増により回復にさらに弾み
■日産東京販売ホールディングス<8291>の業績動向
4. 2027年3月期の業績見通し
中期経営計画最終年度の2027年3月期の業績予想について、同社は売上高140,000百万円(前期比8.5%増)、営業利益6,000百万円(同26.1%増)、経常利益5,500百万円(同15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,500百万円(同30.5%増)を見込んでいる。業況が厳しかった前期の反動に加え新型車の拡大で、業績回復に弾みがつきそうだ。
同社は、人的資本の充実やDX推進、顧客の利便性向上のための店舗ネットワークなど持続的成長のための投資を着実に実行するとともに、電動化リーダー、安全・運転支援技術、モビリティ事業といった重点施策を推進し、引き続き企業価値の向上に努める考えである。新店は2026年10月に多摩地区で1店の計画のみだが、前期を含めてこれまでにニッサン・リテール・コンセプト店として出店した10店のネットワーク刷新効果が期待される。また、新型車は前下期の3車種に加えて今期も3車種のリリースが予定されており、端境期を超えて繁盛期に入ると思われる。この結果、売上高は2ケタ近い増収となる見込みである。利益面では、待遇向上や採用、教育、環境整備など人的資本投資、支援システム導入などDX投資が予定されているが、新型車による増収効果に加えて新型車販売に伴う中古車手数料や保険手数料などの増加も予想されるため、売上高を上回る伸びになる見込みである。
事業別では、新車販売は、「ルークス」と「日産リーフ」が通年寄与することに加え、6月に新型コンパクトSUV「キックス」、7月には高収益の新型高級ミニバン「エルグランド」のリリースが予定されている(このほか2027年初頭に北米日産会社のSUV「ムラーノ」も国内発売の予定がある)。ともに高速での燃費が改善された第3世代e-POWER車で、これに店舗のリニューアル効果を生かすことで、新型車の純増効果の最大化を図る。なかでも、かつてトヨタ自動車<7203>の「アルファード」「ヴェルファイア」と伍す人気車種だった「エルグランド」は、16年ぶりのフルモデルチェンジとなるため大きな期待が寄せられている。「キックス」は、量販タイプSUVのため数量を確保しやすいようだ。新型車効果もあり、個人リースのペースが上がりそうだ。この結果、新車販売は増収増益を見込んでいる。
中古車販売は、新車販売台数の増加に伴い商品となる下取車が充実するため、中古車販売台数の増加が見込まれる。中古車相場も、円安傾向を背景に輸出市場の活性化などの影響で引き続き高水準となる予想だ。さらに、今期も付加価値販売の提案や中古車個人リースの強化を継続し、販売単価の上昇を見込む。このため、中古車販売は増収増益を予想する。整備事業は、安定した顧客基盤による継続的な整備入庫や約8割という高いリピート率、整備施設への継続投資による生産性向上を背景に、増収増益を見込んでいる。「車検館」は、新規店舗を軸に新規顧客の獲得を推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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