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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】三栄コーポ Research Memo(3):2027年3月期は事業清算が完了、海外販売やEC関連の成長期待

*11:33JST 三栄コーポ Research Memo(3):2027年3月期は事業清算が完了、海外販売やEC関連の成長期待
■三栄コーポレーション<8119>の今後の見通し

● 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.5%増の36,500百万円、営業利益が同2.6%減の1,000百万円、経常利益が同13.5%減の1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.1%増の700百万円と、売上高・営業利益ともに前期並みを見込んでいる。

緊迫した中東情勢による原油高や為替の変動など、外部環境は依然として不透明感があるものの、新中期経営計画「SANYEI NEXT 2028」にもとづき、外部環境に左右されにくい、持続的かつ着実な成長戦略を進める。

売上面では、服飾雑貨事業で減収が予想されるものの、家具家庭用品事業とその他事業の成長でカバーする見込みである。家具家庭用品事業では、欧州ブランド向けキッチンツールの増収、EC事業の堅調のほか、コントラクト事業開始などが好材料であり、前期比787百万円増を見込む。服飾雑貨事業では、フットウェア小売運営会社譲渡による売上はく落、旅行・外出需要の停滞などにより同898百万円減を予想する。その他事業では、前期に買収した防災用品販社が通年で業績貢献するため同303百万円増と確実な増収が期待できる。

利益面では、経常利益で前期比156百万円減の1,000百万円と、一定の利益水準を確保するものの減益となる。前期に事業整理を決定したベネクシーに関しては、販管費の削減効果が見込まれるものの、営業活動が停止することによる売上総利益の減少の影響が残る見込みである。なお、前期まで発生していた減損損失などの特別損失のリスクは大幅に低減している。弊社では、リアルな小売店舗事業から脱却し、商社らしい新事業(環境商材、海外向け販売、EC事業、コントラクト事業、フルフィルメント事業、防災分野など)の成長が確認できる年になると注目している。

■成長戦略

環境変化に耐える収益基盤の強化を目指す。新中期経営計画「SANYEI NEXT 2028」を開始

1. 新中期経営計画「SANYEI NEXT 2028」
同社は、2029年3月期を最終年度とする3か年の新中期経営計画「SANYEI NEXT 2028」をスタートさせた。前中期経営計画では、目標であった経常利益20億円を2年目に達成したものの、外部環境の影響もあり業績のボラティリティが大きかった。事業整理に関しては、段階的に不採算事業から撤退し、キッチン・テーブルウェア販社の清算(2024年)、中国の家電製造工場の閉鎖(2025年)、ベネクシーの清算(2026年)などを断行し、事業整理のめどは立った。成長ドライバーの育成に関しては、1)EC事業の拡大、2)海外売上高の拡充、3)サステナブルビジネスの推進のいずれにおいても規模的には相対的に小さいながらも、成長性の高いビジネスモデルを生み出すことに成功したといえる。新中期経営計画の期間において、同社は生活用品サプライチェーンの全体を俯瞰して事業ポートフォリオの恒常的な見直しを図る。多機能商社の強みを生かした様々な切り口で付加価値を提供することで、外部環境の変化に耐え得る収益基盤を構築する。2029年3月期までの主な経営数値目標は、経常利益で20億円、親会社に帰属する当期純利益で累計30億円(1年目7億円、2年目9億円、3年目14億円)、ROE10%以上である。

2. 成長を加速するために4軸で機会創出
成長ドライバーとして、これまでの方向性である1)EC事業の拡大、2)海外売上高の拡充、3)サステナブルビジネスの推進は継続する。新中期経営計画では、従来のブランド事業、OEM事業という2分法の考え方から脱却し、4つの軸(商品軸、サービス軸、市場軸、販売チャネル軸)で新規の取り組みを創出し、事業ポートフォリオを恒常的に見直す。一例をあげると、商品軸では、エアコンなどの季節家電の販売や設置をECの強みを生かして開始する。サービス軸では、家具販売の延長として、ホテルなどの空間デザインと家具一式をセットで提案するコントラクト事業で実績が出始めている。市場軸では、中国で生産・調達し、欧米ブランド向けに販売する事業が30億円規模に成長しており、今後もあらゆる切り口で販路開拓を図る。販売チャネル軸では、EC関連事業の売上高が2027年3月期に70億円を超える予想であり、防災用品のようなM&Aや好調なECインフラ提供サービス(フルフィルメント事業)も含めて強化し、中期経営計画期間中に売上高100億円を目指す。

■株主還元策

安定的な配当実施を最重要視。2026年3月期は年31.0円、配当性向51.8%

同社では、企業理念である「随縁の思想」の下、同社と縁を紡ぐ株主への適切な利益還元を経営の重要課題の1つと位置付けている。利益配分に関しては、将来の事業展開や不測の事態に備える内部留保による経営基盤の維持強化だけでなく、持続的成長と中長期的な企業価値の向上の実現に資するよう、人的資本への投資を含めた適切な投資の実施などを踏まえ、財務状態や今後の業績動向、資金需要などを総合的に判断し決定する。配当に関しては、中間配当及び期末配当の年2回を基本とし、配当性向30~50%を目途に実施する。2026年3月期は、前期と同額の年間配当31.0円(中間15.5円済み、期末15.5円)、配当性向は51.8%となった。2027年3月期は、前期と同額の年間配当31.0円(中間15.5円、期末15.5円)、配当性向は42.1%を予想する。

また、同社は株主優待制度を導入している。株主優待基準日(毎年3月31日)の株主に対して、保有株式数・保有期間に応じて「優待ポイント」を進呈し、優待商品と交換できる仕組みである。1)同社グループの取扱商品、2)グループ直営店で利用できる優待割引券、3)指定のオンラインショップで利用できる優待割引クーポンなどラインナップをさらに充実した(2026年3月期実績)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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