*12:01JST 城南進研 Research Memo(1):保育園事業の拡大と学習塾事業の差別化戦略で再成長を目指す
■要約
城南進学研究社<4720>は東京・神奈川を地盤とする総合教育ソリューション企業で、学習塾のほか保育園や学童保育、スイミングクラブ、社会人向け英語教育サービスなどを、グループ会社を含めて展開している。一生を通じた一人ひとりの主体的な学びを支援し、たくましい知性としなやかな感性を育む能力開発のLeading Companyを目指している。
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高で前期比0.1%減の5,621百万円、営業利益で77百万円(前期は230百万円の損失)となった。売上高は個別指導部門における生徒数減少や不採算教場の整理などを進めた影響で、前期並みの水準にとどまったものの、収益構造改革の実施に伴う人件費や地代家賃の削減並びに消耗品費の削減効果等により営業利益は2期ぶりに黒字転換した。
2. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高で前期比2.0%増の5,731百万円、営業利益で同83.7%増の142百万円と増収増益を見込んでいる。売上高は個別指導部門や映像授業部門、デジタル教材・ソリューション部門の増収に加えて、低迷していた子会社の回復により、5期ぶりの増収に転じる見通しだ。利益面では、増収効果に加えて収益構造改革によるコスト削減効果が増益要因となる。保育園事業の拡大に向けて、2026年5月末に子会社化した(有)吉祥※の業績が組み込まれることで、売上高は約2億円の上振れ要因となる見込みだが、M&A費用やのれん償却の計上により利益面での影響は軽微となる。
※ 埼玉県、東京都で認可保育園を4園運営している。2025年3月期の売上高は238百万円、営業利益は23百万円、純資産は46百万円で、株式取得額は170百万円であった。
3. 新中期経営計画の概要
2027年3月期から始動した3ヶ年の新中期経営計画では、重点戦略として、1) 日本が抱える社会課題解決への挑戦、2) 保育園事業の成長、3) 学習塾事業の深化の3点に取り組み、2029年3月期の目標として、売上高63億円、営業利益率10%を掲げた。特に、保育園事業については0歳児からの育脳プログラム「くぼた式育児法」を差別化戦略として高い定員充足率を維持しており、M&A戦略を推進することで運営園数を現在の27園から40~60園と2倍の規模に拡大する計画で、収益の成長ドライバーとなる見通しだ。減収基調が続いている個別指導塾「城南コベッツ」については、学校補習型から「合格実績にこだわる」塾としての要素を加えることで再成長軌道に戻していく。
4. 株主還元策
1株当たり配当金については、2026年3月期に記念配当2.0円を含む7.0円を実施したのに続き、2027年3月期も普通配当で5.0円の配当を予定しており、今後も安定した配当の継続に取り組む。また、株主優待制度については3月末を基準日として継続保有期間1年以上の株主を対象に、保有株数に応じてQUOカードを贈呈する(100株以上1,000円分、500株以上2,000円分、1,000株以上5,000円分をそれぞれ贈呈)。
■Key Points
・2026年3月期は6期ぶりに最終利益で黒字化を達成。2027年3月期は2ケタ増益を目指す
・2029年3月期に売上高63億円、営業利益率10%を目指す中期経営計画を始動。「デジタル教材・ソリューション部門」が好調、目標は早期達成見込み
・配当金と株主優待を合わせた投資利回りは6%水準に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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