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キャリア
大学で深刻化するカスハラの実態

大学生のクレームに疲弊する教員たち 私語を注意したら驚愕の反応「迷惑をかけたつもりはないですが」、カンニング発覚には「注意喚起が分かりづらい」と責任転嫁

「提出したのになんで単位不可なんですか?」成績への異議申し立て

 首都圏の中堅私立大学で心理学系の授業を担当している男性教員・Bさん(50代)は、レポート評価をめぐる学生の反応が変わってきたと感じている。

「昔であれば、レポートがうまく書けなかった学生や執筆ルールを守らなかった学生に低い評価をつけても、それに対するクレームはほぼありませんでした。しかし、最近では事務方を通して、『なぜ出したのにC評価なんだ』『なんで提出しても単位が来ないんだ』と異議申し立てする学生が増加しています。

 こちらとしては課題の条件を守らない、コピペしている、生成AIの不適切利用といったルール違反に対して、厳正に採点しているだけ。ところが、本人は『出したのだから単位をよこせ』、なかには明らかなウェブサイトからの盗用でも『コピペした記憶はない』と断固として認めないケースもある。最近は成績評価への異議申し立ての仕組みが整っている大学も増えており、それ自体は透明性を担保するために必要だと思います。でも、制度の趣旨とは異なる使い方をするケースも増えているのが実態です」(Bさん)

「黒板の『持ち込み不可』の文字が小さい」と責任転嫁

 なかにはカンニングをしたにもかかわらず、指摘されると教員や試験監督のせいにする学生もいるという。都内の私立大学で勤務している教員の男性・Cさん(40代/経営学部)は、自身が担当する講義科目の期末試験でこんな状況に直面したと嘆く。

「持ち込み不可のテストで、授業中もたびたびアナウンスをしていました。試験当日も、開始時刻前に試験監督員から注意喚起を行い、黒板にも『持ち込み不可』と記載していたんです。しかし、試験中、教室を巡回している事務員が、小さい紙を持ち込んでカンニングしている学生を見つけました。うちの大学は、カンニングが発覚したら、その学期の他履修科目もすべて単位不可となるルールがあります。

試験後に別室に呼び出してヒアリングと注意を行ったところ、その男子学生はまったく反省する様子もない。そのうえ、『ちゃんと注意喚起してくれなかったから知らなかった。黒板の文字も小さくて持ち込み不可と読めなかった』と、正当化しようとするんです。自身の不正行為よりも大学側の周知不足を問題にし、責任転嫁する姿に愕然としましたね」(Cさん)

 もちろん、大学という場は学生の学費によって成立している側面があり、学生の声を聞くこと自体は重要なことだろう。だが、他の学生や教員に対する迷惑行為を正当化したり、カスハラさながらの過剰な要求をしたりすることは、教員への精神的疲弊につながってしまう。つづく記事では、さらに個別対応を求める、“お客様化”する学生たちの実態に迫る。

▼▼▼第2回▼▼▼
【つづきを読む→】「元カレや嫌いな子がいるのでゼミに出たくない」「就活セミナーで休むので出席扱いでお願いします」エスカレートする大学生の“個別対応要求”

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