ネット上のコンテンツに対する向き合い方が変わっているのか(写真:イメージマート)
令和の大学生たちのレポートの劣化に教員たちが頭を悩ませているという。【前編記事】では、「話し言葉レポート」や「お祈り文体」の増加など、中堅私立大学の教員たちが感じている、学生の文章力に関する課題を取り上げた。だが、教員を戸惑わせているのは、形式や文体の問題だけではない。
学術論文やレポートの参照元としての「信頼できる情報源」に対する学生たちの感覚が、ここ数年で顕著に変化しているというのだ。その変化の背景に何があるのか。AI時代の学生たちの変化を探った──。【前後編の後編】
参考文献リストに「AI生成のまとめサイト」
都内にある私立大学で社会科学系の科目を担当している男性教員・Aさん(30代)は、学生が日常的に生成AIを使用するようになった昨年頃から、レポートの参考文献リストに変化が生じていると語る。
「レポート課題では、授業中にしっかりと時間を取って『参考文献には学術論文、学術書、信頼性のあるニュースサイトや公的機関のデータを使ってください。Webサイトを引用する場合は、かならずURLと取得日を記載するように』と説明しています。
かつてであれば、このように説明したら図書館で借りた学術書や論文を引用する学生が大半でした。またWebサイトであっても、大手新聞社や共同通信、NHKニュースなどの記事を引く程度でしたね。
しかし、昨年頃からでしょうか、生真面目に頑張っている学生も『まとめサイト』や『ビジネス用語解説サイト』を文献リストに載せてくるようになったんです。それも1人や2人ではなく、全体の半数程度がです。実際にそこで参照されたサイトを確認すると、それ自体がAIで量産されたようなコンテンツでした」(Aさん)
