*14:20JST 新興市場見通し:新規材料の出た銘柄を個別物色、自動運転関連株は値幅整理か
■利益確定売りが優勢
今週の新興市場は下落。日経平均は先週末比2.09%安と2週ぶりに下落した。グロース市場指数も同2.96%安、グロース250指数も同3.20%安と、ともに5週ぶりに下落した。原油高によるインフレを背景とする日米の金利上昇や中東不安の長期化懸念から買いが手控えられる中、利益確定売りが優勢となった。時価総額最上位グループの銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数も同4.55%安と6週ぶりに下落した。
時価総額上位銘柄では、ティアフォー<593A>が先週の同89.12%高に続いて今週は先週末比43.57%高と連騰した。トヨタ<7203>が自動運転車を投入するとの8月27日報道が今週も材料視された。グロース市場で時価総額首位のトライアルホールディングス<141A>は同0.48%高と小幅ながら7週連続の値上がり。週初から利益確定売りが先行したが、週末9月4日に1ドル=155円台に円高が進むと、輸入食品の仕入れコスト低下への期待から買いが強まった。一方、Terra Drone<278A>は同5.32%安。8月25日に発表した迎撃型ドローンの量産体制入りを材料に先週は同54.87%高と急騰したが、今週は反動安となった。
その他、モルフォ<3653>が同55.47%高と、値上がり率はグロース市場首位。9月2日に、ソフトウエアの更新で自動車の機能向上が可能なSDV向けのカメラ開発に乗り出すと発表し、好感された。一方、アスタリスク<6522>は同35.76%安と、値下がり率はグロース市場で最も大きかった。8月31日に26年8月期の業績予想を下方修正し、営業損益を黒字浮上から連続赤字としたことが嫌気された。
今週もIPO(株式新規公開)はなかった。
■自動運転関連株は急騰の反動で値幅整理か
来週の新興市場は、日米の金利上昇懸念が信用取引にブレーキを掛ける形で積極的な買いが手控えられ、業績修正など新規材料の出た銘柄を個別に手掛ける相場となろう。
今週のプライム市場では、キオクシアホールディングス<285A>が先週末比13.70%高の一方で、アドバンテスト<6857>が同6.18%安など生成AI関連株の物色の方向が定まらなかった。このため来週は、グロース市場の大商い銘柄であるパワーエックス<485A>やQDレーザ<6613>は、朝方の値動きを見て当日の短期投資家の買いの強弱が決まることとなりそうだ。
トヨタによる自動運転車投入計画を材料に今週賑わったティアフォーは、9月4日寄り付き直後に上場来高値まで駆け上がった後に失速し、同日はストップ安で大引けを迎えた。このため、モルフォやダイナミックマッププラットフォーム<336A>など他の自動運転関連株も、今週の急騰の反動で値幅整理が予想される。
今週末大引け後に情報開示のあった銘柄では、変性関節症の新たなmRNA医薬についての研究成果が学会誌に掲載されたNANOホールディングス<4571>や、8月のトランクルーム稼働数、稼働率ともに前年同月を上回ったストレージ王<2997>などが注目される。
来週は、9月11日にKOMPEITO<618A>がグロース市場に上場予定となっている。IPOは8月4日のエブリー<607A>以来約1カ月ぶり。初物人気が予想されるとともに、続いてグロース、スタンダードの各市場に今月上場予定の7銘柄の初値形成を予想する上でも注目される。また来週は、9月16日上場予定のオリバー<619A>とオーディオストック<621A>など6銘柄の公開価格が発表される。
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