「ジャングリア沖縄」は本当に成功していると言えるのか(時事通信フォト)
7月25日に開業1周年を迎えた沖縄のテーマパーク「ジャングリア沖縄」。当初は苦戦が伝えられながらも「来場者数100万人、経済効果494億円」と報じられ、一定程度の成功を収めているように見える。だが、この数字は本当にジャングリア沖縄の成果と言えるのか。そんな疑問を呈するのは、イトモス研究所・小倉健一氏だ。いったいどこに問題が潜んでいるのか、小倉氏が解き明かす。
CEOも集客は失敗していることを認めている。
「経済効果」の数字は、具体的に何を示しているのか──。7月25日、沖縄本島北部のテーマパーク「ジャングリア沖縄」が開業1周年を迎えた。運営会社によると、初年度の来場者はスパを含めて約100万人、売上高は100億円を超える見通しである。同じ会見では、りゅうぎん総合研究所が、開業から1年間の経済効果は494億円に達したと発表した。
経済効果の数字だけを見ると、成功しているように見える。しかし、その実態はどうだろうか。
開業前、企画を担ったマーケティング会社「刀」側は、年間150万人以上という入場者数を示していた。実績はスパ込みで約100万人である。目標の3分の2にとどまった。運営会社の加藤健史CEOも1周年会見で、「残念ながら思うような数字に至らない結果」と認めた。集客は明確な失敗と認めている。
会社の採算も見えない。運営会社ジャパンエンターテイメントは2025年6月期に50億9800万円の純損失を計上した。ただし、これは開業前の決算であり、開業後1年間の赤字を示す数字ではない。問題は、開業後の営業利益や営業キャッシュフローが公表されていないことだ。売上高が100億円を超えても、利益が出たかどうかは分からない。
さらに2026年4月には20億円の追加融資を受けたと報じられ、既存株主への増資要請や新たな出資先探しも進められている。もちろん、資金調達だけで経営が悪化していると断定することはできない。だが、開業1年足らずで追加資金を必要とした事実は重い。
6月には、通常の1Dayチケット6930円とは別に、大人2970円の「ふらっとチケット」も投入した。これは1Day券の単純な半額販売ではなく、利用できる主要アトラクションを1つに絞った限定商品である。客単価を下げて入場のハードルを下げるテコ入れであることに変わりはないだろう。
