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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】三機サービス Research Memo(7):引き続き中期経営計画の下、各事業の重点施策を推進

*11:07JST 三機サービス Research Memo(7):引き続き中期経営計画の下、各事業の重点施策を推進
■今後の見通し

1. 2027年5月期の業績見通し
三機サービス<6044>は2026年5月期の決算発表と同時に、シンメンテホールディングスとの経営統合を発表した。これに伴い、同社は2027年5月期の連結業績予想を非開示としている。2027年5月期は現中期経営計画の2期目として、引き続き同計画で定める重点施策を推進していくものと予想される。具体的には、メンテナンスサービス事業においては、内製化を通じた安定収益基盤の確立、地方中核都市等における新規顧客獲得、保守人財の育成と戦略的な配置、トータルメンテナンス事業においては、提案型営業の高度化による大型施設案件の開拓、顧客単価アップ施策、パートナー企業との連携強化(リアルタイム連携システム導入)が挙げられる。医療事業では、「安定高単価×継続収益」への転換を目指し、官公立病院向け長期契約モデルを確立するほか、医療機関特化や製薬会社向けサービスを確立する。環境事業では、「三機型省エネソリューション」を軸に省エネ制御やPPA(電力販売契約)モデル導入を推進する。

2. 中期経営計画の進捗状況
2026年5月期~2028年5月期を対象とする中期経営計画「中期経営計画2026-2028【人の三機】~『ビジョン2030』実現に向けた成長加速~」は、2030年のあるべき姿を示した「ビジョン2030」に基づく「安心・快適な空間のインフラを技術・データ・ITでプロデュース(クリエイト)する会社」の実現を目指すための成長加速期と位置付けられている。経営方針である「持続可能な成長と収益性のバランス確保」を前提に、現実的かつ意欲的な財務目標を策定し、収益基盤を強化すべく、人的資本への積極的な投資による人財価値の最大化を通じて事業拡大を図る。2028年5月期の財務目標として、売上高32,650百万円、営業利益2,200百万円、営業利益率6.7%、ROE18.0%を掲げている。事業別売上高は、メンテナンスサービス事業(環境事業含む)で15,379百万円、トータルメンテナンス事業で13,620百万円、その他(子会社等)で3,650百万円としている。売上計上形態別では、ストック売上高を19,738百万円とした。計画初年度である2026年5月期の実績は、売上高24,253百万円(達成率104.1%)、営業利益1,170百万円(同103.5%)となり、営業利益率は4.8%と計画どおり進捗した。2027年5月期は経営統合という大きなイベントを控えており、現中期経営計画の取り扱いについては今後同社から具体的な方針が示されるものと思われる。

重点施策の進捗状況として、メンテナンスサービス事業においては、安定的な収益基盤の整備や保守人財の育成と戦略的な拠点配置施策が進行中だ。その一環として、業務用空調機器等の保守を担うエンジニアの採用や、空調設備の入替工事等を担う各種施工管理者の採用を進めている。保守エンジニアについては新卒・中途採用を進めている。特に中途採用では未経験者を積極採用している。未経験者の早期現場対応に加え、多能工化を目指し、同社研修センターにおいて、実際に修理や新規導入の対象となる機器を用いた研修・指導を行っている。これにより、エンジニア各人が設備・設計やメンテナンス等のサービスを一貫して対応できる体制を築く。ほかにも、OJTによるONE ON ONE型教育に加え、集合研修により現場での実地作業に近い指導を展開している。また、案件増加に伴って管工事施工管理技師資格保有者の増員も必要となっているが、経験者の中途採用に加え、社内における資格取得の奨励により対応している。同資格保有者は2025年11月現在で80名を超えており、さらに建設、電気系の資格保有者を含めると400名を超える社員(のべ人数)が各種資格を保有し、その専門知識を生かして業務に従事している。これら人財育成施策が安定した収益基盤の確立に寄与する要因となっている。

またメンテナンスサービスの新たな形として、同社は「センドバック方式」による機器修理サービスを行うべく、子会社(株)Sanki Next Repairを設立し2026年5月期より業務を開始している。センドバック方式とは、不具合の発生した機器を現場で修理するのではなく、現場には交換用機器を設置し、不具合機器を持ち帰って修理する方式である。コンビニエンスストアに設置された電子レンジやホットウォーマー等、顧客対応があるために現場での修理が不向きな機器にとっては好都合な方式である。実際同社は一部のコンビニエンスストアとの間でサービスを開始している。同社の得意とする小売業や飲食業向けのサービスとして今後高いニーズが期待できる分野と思われ、同社としては修理データや運用ノウハウ等を蓄積しながらサービスを最適化し、業績向上につなげる方針である。

その他、メンテナンスサービス事業、トータルメンテナンス事業の各事業において「DX推進による収益性向上」に向けた施策を展開中だ。DX施策として、「受付アプリ」「営業支援システム」「工事管理ツール」「ウェアラブルカメラ・映像クラウドサービス」「AI活用研修」を進めている。「受付アプリ」は、従来顧客から電話により受け付けていたメンテナンス依頼等をタブレットやスマートフォン端末のアプリケーションで受け付けるもので、導入店舗数は2026年5月期末時点で828店舗となり、2025年6月から約1.6倍に拡大している。これにより、パートナー企業とのリアルタイム連携が可能となり、修理依頼・見積・作業報告といった業務処理のペーパーレス化と業務負荷の軽減が進んでいる。「営業支援システム」はクラウドベースの顧客管理や営業支援製品である「Salesforce」を活用したもので、顧客情報や案件情報の管理を高度化する。これにより、提案営業力の高度化と営業生産性の向上、並びにトータルメンテナンスサービスの拡大によるストック型収益率の向上に取り組んでいる。「工事管理ツール」は施工管理支援のための製品である「Photoruction」を大阪府枚方市から受注した大型案件対応のために導入、現場の管理業務において作業のペーパーレス化による業務効率化や工事品質の強化、工事情報のデジタル化によるデータ改ざんリスクの排除といったコンプライアンス面を強化している。また「ウェアラブルカメラ・映像クラウドサービス」も同様に工事現場で活用しており、作業の様子を遠隔の事務所等から手軽に録画することで、作業手順の見える化やエンジニア向け研修に役立てている。今後は空調設備入替工事等においてもこれらの施策を展開するするほか、ツール群の導入に加え、社内でのAI活用に向けて役員向けの研修や従業員向け研修を積極的に開催し、AI活用を含めたDX人財育成の推進を併せて行っている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)

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