“孤立しない仕組み”をどう構築するか(イメージ)
どんな仲睦まじい夫婦でも、いつか死別する時がくる。ひとりは寂しくて辛い……そう思い込みがちだが、実は正しい備えがあれば、孤独の生活は極上の喜びや楽しみを与えてくれるという。至福のひとり暮らしを実現する方法を探った。【全3回の第1回】
“孤独”はいいが“孤立”は避けるべき
人生の終盤、家族や友人に囲まれることだけが幸せな生き方ではない。ひとりを愉しむ生き方もある。タレントのダンカン(67)は2014年6月に8歳年下の妻・初美さん(享年47)を乳がんで亡くした。最愛の妻を病気で亡くしたショックは大きく、遺品は今も整理できていない。一方で妻の死をきっかけに「人付き合い」を減らしたという。
「妻は人付き合いが上手で、私が芸人仲間を自宅に連れてくると相撲部屋の女将のようにその場を仕切ってくれました。でも私は人付き合いが苦手なので、妻が亡くなってから以前の人間関係を無理に維持することをやめました。“ひとりになっても多くの人と交流しないといけないから大変だ”と嘆くのは馬鹿らしいことです。本当に大切な人との付き合い以外は必要ないと割り切ったら、気持ちが楽になりました」
配偶者との大切な日々は戻ってこないが、その先の人生で「孤独」を怖れる必要はない。終活アドバイザーで行政書士の松尾拓也氏が指摘する。
「誰でも最後はひとりになります。重要なのは『孤独』はいいが『孤立』は避けるべきだということ。ここで言う『孤独』とは、困った時に頼る先を確保したうえで、ひとりで過ごすことを選んでいる状態をいいます。一方の『孤立』は助けが必要になった時に選べる相手も手段もなく、必要な支援につなげることができない状態。両者を分けるキーワードは『自立』です。孤独は本人の選択の結果ですが、孤立は選択肢を失った状態です」
ひとり暮らしでも必要な時に相談できる相手や利用できるサービスがあれば孤立状態ではない。むしろ老齢期の孤独は豊かな生き方となり得る。
