処分官僚たちも社外取締役に就任(福田淳一氏=時事通信フォト、岡本元氏=共同通信社)
相次いだ官僚不祥事により規制が強化され、「天下り冬の時代」と呼ばれたのも今は昔。企業経営において重要度を増す社外取締役ポストが、高級官僚の再就職の受け皿となっている。なかでも目立つのが財務省OB・OGだ。東証プライム上場企業を調査すると、財務事務次官や国税庁長官経験者ら、58人の財務省OB・OGたちが70社の社外取締役に就任していることが判明した。本誌『週刊ポスト』は、東証プライム上場企業の社外取締役を務める財務省OB・OGたちの掛け持ち状況を含めた推定報酬を試算し、ランキングにまとめた。
処分官僚たちは社外取締役に相応しいのか
同ランキングを見ると、不祥事を起こした官僚が社外取締役のポストに就いていることがわかる。女性記者へのセクハラ問題で辞任した元次官の福田淳一氏(31位)は銀行、証券、保険会社を傘下に持つSBIホールディングスの社外取締役だ。日経新聞証券部キャップなどを務めた経済ジャーナリストで千葉商科大学教授の磯山友幸氏が語る。
「株主総会で選んだとはいえ、少なくともハラスメントを起こすなど不祥事で辞めている人たちを社外取締役にするのは、会社の見識が問われることでしょう」
だが、森友学園の文書改竄事件で処分を受けた官僚で社外取締役ポストに収まった例もある。事件当時の官房長で文書厳重注意を受けた岡本元次官は前述のようにトヨタ社外取締役を務めており、非上場企業のためリストにはないが、森友問題で最も重い停職3か月相当の処分を受けた佐川宣寿・元国税庁長官は東証プライム上場の岩谷産業の子会社「岩谷瓦斯」の社外取締役に就任した。
そうした処分官僚たちが企業の経営をチェックする社外取締役に相応しいかは疑問がある。
