「推しを応援したい」という気持ちで投資を始めてみたものの…(イメージ)
CDやグッズを買い、ライブのために遠征し、推しが広告起用された商品を購入する──。そんな応援のための消費が盛んだが、推し活のお金の使い途は、資産運用にも及んでいる。
たとえば「推しが広告塔を務める企業の個別株を買った」という人もいるが、株式投資となれば、一般的なグッズ等の消費行動とは話も変わってくる。日々変動する株価を前に、投資未経験の状態で参入すれば、思わぬ痛手を被ることも……。「推しを応援したい」という気持ちで投資を始めたものの、トホホな気持ちになっている人たちに話を聞いた。
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「CM決定がうれしくて、ハイテンションで購入した」と語る40代女性
関西で働く女性・Aさん(40代/教育系勤務)は、日本の男性アイドルグループの応援を始めて7年目になる。グループが念願のデビューを果たしたのち、大手企業のCMに起用されたことをきっかけに、“個別株デビュー”を果たしたと話す。
「起用が発表された日はファン界隈がお祭り状態で、『この会社の商品を買おう』『企業ごと応援したい』と盛り上がっていたんです。とあるファンが、『私は株で応援する』とSNSでつぶやいていたので、自分も真似したいと思いました。
そのときは株の知識なんてないし、ましてや証券口座すら持っていなかったんです。ネットで開設方法を検索して、ネット証券の口座を作りました。それで、彼らが広告起用された企業の株を、貯金から一気に30万円分くらい購入したんです」(Aさん)
投資未経験だったAさんがいきなり30万円投資したのは、「また推しを広告に起用してもらいたい」という思いからだった。
「株の知識がまったくないので、株価が高いのか安いのかも分からないし、チャートも決算も見ていません。『今日CMが発表されたから、買ってみようかな』という感覚でした。あとから見たら、ちょうど株価が上がっていた時期で、完全に高値掴みしたらしく……。数か月後にはどんどんマイナスになっていて、焦って変な汗が出ました。もちろん、推しのためにも売る気はないのですが、含み損になると気分がいいものではないですね」(同前)
「NISAなんて知らなかった!」友人からは「もったいない」
そんなAさんが1年後、さらに後悔することになる。
「私、その株を買った時にNISAをやっていなかったんです。そもそもNISAがどういうものなのか誰も教えてくれなかったし、『お金に余裕がある人がやるものでしょ? 私は独身だし貯金していればいいや』と思っていました。
でも、生命保険会社で働いているオタク友達と会話したときに、『それ、新NISAの成長投資枠でも買えるよ。非課税枠を使わないのは、もったいないね』と言われて……。そのときに、『非課税枠って何? NISAって勉強しないとマズい?』と気づいたんですよ」(Aさん)
ちなみに、NISAはあくまでも上限金額の範囲内で運用益が非課税になる制度で、株価の値下がりによる損失を防ぐものではない点には、注意しておきたい。
