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年金75歳受給時代、家族が病気になれば一瞬で家計は火の車

 これで「65歳は完全に現役」「70歳ほぼ現役」で働き方を改革するから年金をもらうなと言われても、高齢者に勤労意欲が生まれるはずがない。

 総務省の家計調査によると、世帯主が60代後半の高齢者世帯(2人以上)では、毎月の支出は27万802円。平均的な年金収入(約22万円)だけでは生活費をまかなえず、毎月5万円前後は貯金を取り崩すか、働いて収入を得なければやっていけないのが現実だ。

 高齢者の1か月の生活費は70代前半世帯は平均約25万円、70代後半世帯になると同約23万円と下がっていくものの、家族が病気になるなどの事態になれば一瞬にして家計は火の車になる。

 定年後10年間嘱託として働いたAさんは70歳を機に「これから悠々自適で妻とセカンドライフを過ごそう」と考えていたが、会社を辞めた途端に2歳年上の妻が骨折で入院し、医師に「奥さんはアルツハイマーです」と思いがけない宣告を受けた。そこから医療費地獄が始まった。

「年金は2人合わせて約20万円、医療保険料などを引かれて手取りは18万円ほどだが、妻の入院費が毎月10万円を超える。わずかな貯金はすぐに使い果たしました」(Aさん)

 現在は元の会社でアルバイトをしながらなんとか糊口をしのいでいるが、年金75歳支給になれば完全に生活が破綻するケースだ。

※週刊ポスト2017年8月11日号

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