キャリア

若手放送作家の過酷な現実 24時間態勢で「年収300万円以下」

 Bくんの仕事の内容を見てみると、だいたい“先輩から頼まれた企画書”を書いていることが多かったという。

「月に何十本も企画書を書いていたようですが、ほとんど先輩から頼まれたもので、自分の企画書に手を付ける時間もなさそうでした。『ギャラはない』と言ってましたよ。企画書が通ったら、番組の手伝いをするチャンスがあるかもしれないから、無償でもガマンしなくてはならない、という理屈だったと思います」

 Aさん曰く、Bくんには決まった休みはなく、24時間態勢で仕事を受けているように見えたとのこと。

「常にパソコンを持ち歩いていて、たまに出かけてもスタッフや先輩から連絡が来ると、すぐ近くの喫茶店や漫画喫茶に入って対応していました」

 Bくんは放送作家事務所に所属をしていたものの、事務所内で1番下っ端だったため、作家の仕事以外に先輩の洗濯物や事務所内の掃除、備品の管理なども行っていたそうだ。24時間365日休みなしで、横になって寝ることもできない気になるBくんの年収は「300万円以下」。

「部屋を借りるときに、年収の欄で“300万円以下”のところに丸を付けているのが偶然見えてしまって…。売れない芸人も大変でしたが、先輩やスタッフから使い倒さてこの収入はきついなあ…って、正直思いました」

 芸人同様、テレビの世界で独り立ちするのは相当の苦労と忍耐が必要のようだ。

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