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オーナー企業株 ワンマン批判浴びても理屈を超えた爆発力ある理由

 だが、そうしたリスクを踏まえてなお、創業者企業株に「強み」があるということなのだろう。

 ファーストリテイリングを率いる柳井正・会長兼社長は2002年に経営の一線から退くも2005年に復帰し、2013年には売上高1兆円を達成した。1万円以下だった復帰時の株価は、現在は4万円台で推移している。

 先頃、仏自動車会社との合弁会社設立を発表するなど、EV(電気自動車)分野に積極進出する日本電産の永守重信・会長兼社長は、自らスカウトしてきた後継候補の副社長を降格(3か月後に退社)させた人事(2015年)がワンマンだと批判を浴びたものの、株価はそれから約50%上昇した。

「創業者は自社株を大量保有しているため、株価上昇は自らの資産増につながる。“会社は自分のもの”という意識がプラスに働いた時の業績アップは、理屈を超えた爆発力がある。上昇基調は、リスクよりもリターンが上回るという経験則に基づく判断があるのだと思います」(前出・深野氏)

 世界の時価総額トップ5を占めるアップル、アルファベット(グーグルの持ち株会社)、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックの米ITビッグ5は、いずれも「オーナー企業」だ。

 景気が下降線を描いた時代にはマイナスイメージが強くなりがちだった「ワンマン経営」こそ、日本経済の原動力──そのことにいち早く気づいたのが海外機関投資家だったことも、「投資の奥深さ」を感じさせる。

※週刊ポスト2017年12月22日号

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