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ライフ

東大理系卒のパチスロファン 「勝てない」と分かっててもハマるワケ

負けると分かっていながらも打ってしまうパチスロ

 NTTデータは、ギャンブル依存症問題の専門家や専門医らと共同で、LINEを活用したギャンブル依存症問題に関する啓蒙サービスを開始した。

「一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会」の公式LINEアカウント上で提供されるというこのサービス。同アカウントと友だちになることで、【1】ギャンブル依存に関する危険度セルフチェック(計8問の設問でギャンブル依存の危険度を計測)、【2】ギャンブル依存症に関する基礎情報の提供、【3】専門機関(病院、クリニック、公的な相談機関)および民間の回復施設に関する情報提供、【4】啓発メッセージ配信(1日1通)、【5】ヘルプ/お問い合わせ、以上5つのコンテンツを利用できる。

 国内でのカジノ解禁が推進されるなかで、解決すべき大きな問題となっているギャンブル依存症。その対策のために上記のようなサービスも登場しているわけだが、中には“やめられないけど、まったく困っていない”という人もいるようだ。

「設定6が打てる機会なんてほぼ皆無」

 都内の企業に務める40代の独身男性Aさんは、大学生の頃からのパチスロファン。休日、特に予定がないときは朝からパチスロに行くことも多いという。そんなAさんはこう話す。

「以前は“勝ちたい”と思ってパチスロを打っていましたが、最近はもう勝ち負けはあまり気にならなくなってきました。とりあえず“打ちたい”という気持ちが強いです」

 Aさんは東京大学の理系学部出身。もちろん理系ということで、確率統計には強い方だ。

「正直、今のパチスロは勝てないと思います。機械割(※理論的な出玉割合。100%だとプラスマイナスゼロで、100%を超えれば勝つ確率が高く、100%を下回れば負ける確率が高くなる)は設定6でも110%くらいで、設定1なら97~98%くらい。でも、設定6が打てる機会なんてほぼ皆無で、ほとんどの台が設定1だといえるでしょう。

 仮に機械割を97%として、設定1を1日中8000ゲーム打ったら期待差枚数はおよそマイナス720枚。金額にして1万4000円のマイナスです。もちろんたまには勝つこともありますが、期待値というのは、試行回数が多ければ多いほど理論値に近づくので、20年ほど打ち続けている私の場合は、打てば打つほど負けていくという感じです」(Aさん)

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