マネーポストWEB「マネーポスト」公式サイト

暮らしのマネー

「年収850万円超」の所得税増税は全国民にとってマイナスになる

2018年2月14日 16:00

高所得者への増税は日本経済全体にダメージ

 今回の税制改正論議では「年収850万円超」を増税する方向で検討が進んでいる。だが、それは決して“高収入”の人だけの問題ではない。ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子氏が解説する。

 * * *
 2018年度税制改正には年収850万円超の層への所得増税が盛り込まれています。高齢者では、年金以外の所得が1000万円を超える場合と年金収入が1000万円超の場合は増税対象となります。「こんな高収入じゃないから関係ない」──そう思う人もいるかもしれません。しかし、本当に「関係ない」のでしょうか。

 まず、増税によりどれくらい負担が増えるのか、試算してみましょう。例えば、年収1000万円の場合は約4万円の増税になります。年収1220万円超になると、配偶者控除もなくなるので、増税の影響は非常に大きくなります。

「高収入の人は、もっと負担すべきだ」と安易に考えるのは危険です。日本の所得税率は累進課税で最高税率が45%となっていますが、私が住んでいるシンガポールでは最高税率は22%。シンガポールは富裕層にかける税率を低くすることによって富裕層を呼び込んでいる国です。

 ボストンコンサルティンググループの「世界の家計金融資産に関する調査(2015)」によると、金融資産が1億ドルを超える「超富裕層世帯の割合が多い国」は、1位が香港(10万世帯あたり15.3世帯)で、2位がシンガポール(同14.3世帯)、3位がオーストラリア(同12.0世帯)とのこと。

 なお、割合ではなく、超富裕世帯の「数」が純粋に多い国は、1位が米国(5201世帯)、2位が中国(1037世帯)、3位が英国(1019世帯)です。100万ドル以上の家計金融資産を持つ「富裕層世帯」は、1位アメリカ(約690万世帯)、2位中国(約360万世帯)、3位日本(約110万世帯)。日本は「超富裕層」のランキングには入りませんが、約1億円超の資産を保有する富裕層の世帯数は世界的に見ても多いことがわかります。

 これらの富裕層に税金をかけていくと、この人たちが国外に逃げることが考えられます。資産に関しては資産移転税をかける、あるいは海外送金しにくくするといった対策は取れますが、優秀な人材までもが海外に逃げてしまうことが考えられます。そういった人たちは海外でもお金を稼ぐことができるからです。すると、日本経済全体が低迷し、企業に勤めている人は給料が減るなど多くの国民にとってマイナスになります。

不動産売却の完全マニュアル

【2018年版】不動産一括査定20サイトを徹底比較!
【2018年版】不動産一括査定20サイトを徹底比較!
【無料】満足度90%超!ソニーグループの不動産売却サービス
【無料】満足度90%超!ソニーグループの不動産売却サービス

初心者向け「FX」「株」の記事まとめ

トルコリラ2019年の見通しをトルコ人アナリストが徹底予想
楽天ポイントやdポイントを無駄にしていませんか? ポイントを投資に有効活用
月5000円の金利収入も メキシコペソのスワップポイント比較
楽天ポイント投資を徹底解説 初心者におすすめの始め方は?
  • ポイントで投資できるクレジットカードを紹介!
  • 金利7%超のメキシコペソはブームになるか 特徴と取扱FX会社を紹介
  • 当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。

    ABJマーク

    ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。

    当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。

    ABJマーク

    ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。

    小学館雑誌定期購読小学館のプライバシーステートメント問い合わせ広告掲載について

    © Shogakukan Inc. 2018 . All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. 掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。