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定年後の働き方 年金減額でも得するのはフルタイムかパート勤務か

2018年3月12日 15:00

64歳までで“働き損”なのはどっちの勤務時間か?

 今年62歳を迎える男性サラリーマンは誕生日が来ると年金の特別支給をもらえる。これは、2000年の法改正で厚生年金の支給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、経過措置として設けられた制度で、生まれた年によって、65歳より早く年金を受給することができるのだ。

 年金標準モデルのサラリーマンなら、月額約10万円が支給され、65歳からは支給額が満額の約16万円にアップする。定年後の生活を考えると、本来ならこの10万円で家計がぐっと楽になるはずだ。

 だが、そうはならない。再雇用で働く60代前半のサラリーマンは、月給と年金の合計額が「28万円」を超えると年金が減額されていく「在職老齢年金」の仕組みが適用される。年金額が10万円の場合、月給が38万円以上になると年金はゼロ(支給停止)になってしまう。

「稼げば稼ぐほど手取りが減る」と感じるのはそのためだ。

バリバリ働くかのんびり働くか

 この年金減額が高齢者の生活設計にどんな影響を及ぼしているかを見てみよう。

 双子のAさんとBさんは性格が正反対。2人とも定年前の月給は40万円だったが、Aさんは再雇用されると週5日フルタイムでバリバリ働き、月給28万円を稼いでいる。のんびり屋のBさんは「オレは嘱託でいい」と週3日勤務で働き、余暇は趣味の鉄道模型を楽しんでいる。月給は20万円で、年収はAさんより100万円ほど少ないが、年金を合わせた手取りはほとんど変わらない。

 なぜそうなるのか。この表は2人の給与明細と年金支払い通知を簡略化したものだ。Aさんは稼ぎが多い分、年金を5万円減額され、ひと月の総所得は29万円。対してBさんは稼ぎが少ないために年金の減額も小さくなり、27万円が手元に残る。年収は100万円も違うのに、年金の調整により、総所得の差はわずか24万円しかない。

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