キャリア

売れない貧乏芸人、自分がお金を払ってライブに出演するジレンマ

アルバイトで生計を立てる芸人は少なくない

 ブレイクするまでの売れない芸人は、時々劇場のステージに立ちながら、アルバイトをしながら生計を立てているケースがほとんど。それでもまだステージに立てるならマシなほう。売れない芸人のなかには、ステージに立つ機会すらほとんど与えられないケースもあるという。

 将来のブレイクのためには、やはりライブの経験を増やすことが不可欠だ。そうしたことから、「参加費を払ってステージに立つ」というケースもあるようだ。売れない芸人の1人であるAさん(30代、男性)が語る。

「現在、都内で行われているライブは、大きく分けて3種類。『事務所が主催しているライブ』と『芸人自ら開催しているライブ』、そして『ライブプロデューサーと名乗る人が主催しているライブ』の3つ。このライブプロデューサー主催のライブが、1回出るために数千円の出演料を支払わないといけないのです」(Aさん、以下「」内同)

 芸人が参加費を支払うタイプのライブはここ十数年ほどでかなり増えているようだ。Aさんによると、主催しているライブプロデューサーは、元芸人やお笑い専門ライターなどが多いという。

 将来のスターを発掘・育成するために、少しでも「打席に立たせてあげたい」という思いから始まったのだろうが、もちろん赤字になってしまってはライブの開催自体が成り立たない。だからこそ芸人から出演料も取っているわけだが、生活苦が続く売れない芸人にとって厳しい出費となるのは間違いない。そうしたこともあってか、Aさんは「自分たちはライブプロデューサーのお小遣い稼ぎに利用されているのではないか」と考えるようになったという。

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