松戸と柏で揉めている間に…
東京近郊には「大宮vs浦和」「立川vs八王子」「千葉vs船橋」など、「どちらが栄えているか論争」がいくつもありますが、このゾーンで10年来、20年来、繰り広げられてきたのが「松戸vs柏」論争です。かつて賑わっていたのは松戸でしたが、柏が猛追し、「東の渋谷」と言われるまでに急成長。サッカーチーム（柏レイソル）も街に活気を与えており、現状では街の勢いでは柏に分があります。
しかしそこに「つくばエクスプレス（TX）」という“第三極”が生まれました。松戸と柏の論争を横目に、2005年に開業したTX沿線の街が次々と急成長。計画的に作られた街並みが広がる流山おおたかの森駅や柏の葉キャンパス駅などが注目を集めつつあります。
こうなると柏は旗色が悪くなります。柏と松戸は常磐線の快速なら1駅ですが、その距離は10km以上。もはや到来が確実な人口減少社会で都心回帰が一気に進むことを考えれば、先に人口が減っていくのは都心から離れている柏になると思われるからです。
松戸駅近辺は、残念ながら伊勢丹が撤退してしまいましたが、駅前にはスーパーや商業施設が多数あり、日常生活で不便を感じることはありません。飲食店や娯楽施設も一通り揃っていて、ラーメンは激戦区。駅前はあまり風紀がよろしくないゾーンもありますが、活気があるのは事実。駅のすぐ西側を江戸川が流れており、自然もあります。
家賃相場を見ると、ワンルーム・1K・1DKで6.49万円（ライフルホームズ調べ。11月30日時点）で、新築マンションは70平米で4000万円台の半ばぐらいになっています。都心までの距離と時間、駅前のにぎわい、ほどよい自然、そして家賃相場など、すべてがバランス良く整っており、住めば満足度は高い街だと思います。
