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「ご飯は買う」時代に 炊飯レス生活に移行した人たちの事情

 Bさんは、パックご飯に切り替えてからうれしいことが起きたと笑顔だ。

「夫がご飯を炊く担当で、私がおかずを作っていたんですが、そのご飯の炊飯でさえタイマーのセットを忘れるなどといったトラブルがありました。そんな些細なことで喧嘩も絶えなかったんですが、いまは失敗がない。だから、お互い好きなおかずを買ってきたり、本当にたまにですが、夫が作ってくれたりもするようになった。うれしい変化です」(Bさん)

 スーパーのパックご飯の売り場で目につくのは、高齢者の多さだ。夫を亡くしてから年金とパートで暮らしているという1人暮らしの70代女性・Cさんは、こう吐露する。

「私は専業主婦で、夫が生きているときは料理をするのが好きでよく作っていました。もちろん、ご飯も炊飯器で炊いていましたし、夫は炊き立てを喜んでくれました。“手抜きはしない”が私のポリシーでした。でも、一人になると、料理や家事は意外にできなくなるものですね。年のせいや腰が悪いなど、体も動かしにくいのもありますが。いまは息子が家に来た時に料理を作るくらい。基本的には1人だと少量でいいので、パックご飯とスーパーのお惣菜で済ませがち。本当に便利な時代になりました」

 意外なことに、炭水化物をはじめとする糖質をカットする糖質制限ダイエットの実践者にもパックご飯の愛用者がいる。20代会社員女性・Dさんは、最近の心境の変化を明かす。

「炭水化物の全カットはさすがに厳しい。やっぱりお米が好きなんですよね。でも、炊飯器でご飯を炊くと、量が多くなるのがネックでした。以前はもち麦(米と麦をブレンドしたもの)や玄米を食べていていましたが、少量なら白米が食べたいと思うようになり、2つに分割できるご飯パックをさらに半分にして一食を食べています」

 日本人の米の消費量が減ったのは事実だが、根本的に米から離れたわけではないようだ。調理の時短や利便性が魅力的な加工米飯に心惹かれて、炊飯という手間のかかる行為から離れてしまっただけに過ぎないのかもしれない。

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