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【ドル円週間見通し】インフレ指標に注視も、ドル急落は想定しにくい

【米・5月消費者物価指数(CPI)】(12日発表予定)
 12日発表の5月消費者物価指数(CPI)は前年比+1.9%と前月の+2.0%を下回り、コア指数は同+2.1%と上昇率は前月と同水準となる見通し。ただ、米利下げ観測が広がるなか、市場予想と一致してもドル売り材料となる可能性がある。

【米・5月小売売上高】(14日発表予定)
 14日発表の5月小売売上高は前月比+0.6%と、4月の-0.2%からプラスに浮揚する見通し。予想外に強含んだ3月の反動で4月は落ち込んだが、市場予想と一致した場合は旺盛な個人消費が示され株高を通じてドル買い材料になるとみられる。

・6月10日-14日に発表予定の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)5月消費者物価コア指数 6月12日(水)午後9時30分発表予定
・予想は前年比+2.1%
 参考となる4月実績は前年比+2.1%。家賃、医療費、教育費などが上昇し、中古車や衣料品は下落した。5月については、家賃と医療費は上昇を続けるとみられているが、下落率がやや高い項目が複数あると予想されており、全体の物価上昇率は4月実績と同水準か、若干下回る可能性がある。

○(中)5月小売売上高 6月14日(金)午前11時発表予定
・予想は、前年比+8.2%
 4月実績は前年比+7.2%で市場予想を大幅に下回った。衣類販売が10年ぶりの減少。個人消費はやや低調だが、3月に増加した反動もあったようだ。5月については、伸び率は4月実績を上回るとみられているが、個人消費の急回復は期待できないこと、貿易摩擦の影響が懸念されていることから、前年比+7%台の伸びにとどまる可能性がある。

○(米)5月小売売上高 6月14日(金)午後9時30分結果発表
・予想は、前月比+0.6%
 4月は主要13項目のうち7項目で売上が減少した。3月が+1.7%の高い伸びを記録したため、反動が出たようだ。5月については4月に減少した反動で増加すると予想されるが、個人消費はやや伸び悩んでおり、わずかな伸びにとどまる可能性がある。

○(米)5月鉱工業生産 6月14日(金)午後10時15分発表予定
・予想は、前月比+0.2%
 参考となる4月実績は前月比-0.5%。製造業の減少が目立った。5月については、4月にさえない状態が続いているとみられている。ただし、鉱業は順調であることから、市場予想程度の増加となる可能性が高いとみられる。

○その他の主な経済指標の発表予定
・6月10日(月):(中)5月貿易収支、(日)1-3月期国内総生産改定値、(日)4月経常収支、(英)4月商品貿易収支、(英)4月鉱工業生産
・6月11日(火):(米)5月生産者物価指数
・6月12日(水):(日)4月機械受注、(中)5月消費者物価指数、(中)5月生産者物価指数
・6月13日(木):(欧)4月ユーロ圏鉱工業生産
・6月14日(金):(米)6月ミシガン大学消費者信頼感指数、(米)4月企業在庫

【予想レンジ】
・107円50銭-110円50銭

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