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一筋縄でいかない「人間ドック」受診 仕事に支障、バリウムで悶絶…

ありがたいはずの人間ドックで感じる“モヤモヤ“とは

ありがたいはずの人間ドックで感じる“モヤモヤ“とは

 企業には、従業員に対して健康診断を受けさせる義務がある。厚生労働省が平成28年に実施した「国民生活基礎調査」によれば、20歳以上で過去1年間に健診や人間ドックを受けたことがある人は67.3%。従業員の健康維持のために設けられた制度だが、実際に人間ドックを受ける会社員にとっては、悩ましい実情もあるようだ。

 広告代理店で、営業職に就く20代男性・Aさんは、人間ドックのための時間を割くことに一苦労するという。日中は営業活動やクライアントからのメールや電話など、常に対応できる状態が望ましく、なかなか時間を空けることができない。

「人間ドックを受けるのが、中途半端な時間だと結局前後大幅に時間をとられ、仕事に支障が出てしまう。普段から仕事上の会食も多いので、『21時以降飲食禁止』も正直きびしい。土日の午前中に受けたいのですが、そうすると私費で申し込まないといけない」(Aさん)

 同じ会社内であっても、待遇(?)に違いがある場合もある。メーカーの地方営業所に勤務する社会人3年目の男性・Bさんの場合、年に1回、事業所の敷地内に地元の医療法人の検診車が訪れるので、所内で働く従業員全員がそこで健康診断を受けている。だが、本社に勤務する社員の話を聞いて仰天した。

「本社に配属された同期は、有名大学病院で人間ドックを受けていると聞いて、びっくり。こちらは、学校の健康診断と変わらないような感じなのに、本社組はきれいな大学病院で、しかも健診項目も多い。営業所勤務の社員は大事にされないのかなぁ、と残念な気持ちになりました」(Bさん)

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