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経済

バンダイナムコ、明治安田生命など「1+1」が2以上になった合併企業

2020年1月14日 7:00

2005年のバンダイとナムコの経営統合会見(写真:時事通信フォト)

2005年のバンダイとナムコの経営統合会見(写真:時事通信フォト)

 平成の経済を振り返るとき、大企業の再編・統合を避けて通ることはできない。バブル経済の崩壊という時代の要請があったにせよ、異なる企業風土がぶつかり合うこともある。歴史のある大企業ほど、これまでの“文化”を捨て去ることは難しいが、逆に合併のシナジー効果を最大限に発揮している企業もある。

 例えば、ゲーム業界では2005年にナムコとバンダイが経営統合し、「バンダイナムコホールディングス」が誕生した。

「ナムコを一代で築いた故・中村雅哉社長が生き残りをかけた統合先を探している最中、バンダイの高須武男社長からバースデーケーキが届いた。中村氏が箱を開けるとバンダイとナムコのロゴが入っていて、『中村さん、この意味わかりますよね』『よし、やろう』とトップ同士が直に話して、統合が決まったとの逸話があります」(同社関係者)

 経営統合直後に同社に入社した、千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平氏が語る。

「ナムコは分業でゲームを作るメーカー。採用も細かく職種別に分かれていました。対して、総じてプロデューサー型の社員が多いバンダイ側は驚いたようです。統合当初はしばしば社内勉強会が開かれて『ナムコのレーシングゲームの作り方は奥深い』といった講義に旧バンダイ社員が耳を傾けていました」

 ナムコとバンダイの利益は合わせて約400億円だったが、現在では約870億円と倍以上に伸びた。

 合併による「異文化交流」が奏功するケースはほかにもある。

「出社して朝のテレビニュースで合併を知りました。“財閥の垣根を越えて提携することもあるんだ”と驚きました」

 そう語るのは、明治安田生命出身で、YSコンサルタント代表の岡田基良氏だ。岡田氏は山口県で安田生命の統括営業部長をしていた2002年に、明治生命との合併を知らされた。

「福沢諭吉の弟子だった阿部泰蔵が創立し、学者肌で官僚主義的な明治生命に対し、丁稚上がりで政商となった安田善次郎が創立した安田生命は野武士軍団のイメージです。実際の保険営業では、企業単位の職域営業が得意な安田と、地域の個人を手広く開拓する明治の棲み分けがありました」

 合併後は、企業風土の違いが相補的に機能したという。

「もちろん全てではありませんが、明治の社員がアカデミックな営業企画や戦略を練り上げ、安田の野武士軍団が業務運営部門を担当することで、合併のシナジー効果が生じました。業界3位のポジションを得て、法人にも個人にも強みを持てるメリットもありました」(岡田氏)

「1+1」が「2以上」になるのも企業合併が発揮するエネルギーなのだ。

※週刊ポスト2020年1月17・24日号

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